今夜『鬼平犯科帳』のおそらく最後の番組をYouTubeで観た。老衰した吉右衛門をカッコ良く送る花道なのだろう。黄門物よりキレが良く、捕り物話より知的で、ちゃんと型を持った時代物がまた消えた。もうこの手のカタルシス(浄化)話は作れまい。原作も考証も脇役も裏方も居ないから……あぁ、余生が詰まらんぞ!
昨日、友達と梅が丘の羽根木公園に出かけた。白加賀、大盃、淡路しだれとなど各種の梅の木が600本以上。加賀の名は前田の家紋(梅鉢)ゆかりだろう。淡いピンクの「えんおう」というのもあった。「鴛鴦(おしどり)」だろう。夫婦愛の象徴でもある。後で調べたら必ず2輪づつ揃って咲くからだという。時期が少し早かったようでここの「梅まつり」はさ来週から。でも「花よりなんとか」で、地元鮨屋の弁当&ビールで満喫した。
晋の武帝は好色かつズボラだった。後宮を羊に曳かせた車で巡り今宵の相手は羊まかせだった。ある賢い女が部屋の前に羊の好む塩と笹の葉を置いて寵愛をゲット。これが水商売の店頭に置かれる「盛り塩」の由来(お清めとは無縁!) 先日「キティちゃんの『盛り塩キット』」(3800円)が売り出されたとか。少しは仕事を選べよキティちゃん、と爺は言いたい。
「盛り塩」のことを wikipediaで早わかりするのもいいけど、読書で見つける愉しさが得難い。この逸話は陳舜臣『小説十八史略』の4巻目にある。「始皇帝が牛の車に乗って」という説もあり、こちらで記事にしたことがあったが、陳さんの説を採れば良かったと反省。塩でも撒くか