h.Tsuchiya

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爺歌68 竹内まりやの『駅』が沁みる季節

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 『SEPTEMBER』とか『不思議なピーチパイ』などを唄う様子から普通のアイドル歌手だと思って気にもならなかったのが竹内まりや。だが、この1~2年、彼女の『駅(AFTER YEARS)』(1987年)を何度か聴くうちに印象がまるで違ってきた……「見覚えのある♪レインコート♪……昔愛してた あの人なのね♪」が出だし。駅で昔の彼を見つけたが、声もかけられなかったというありがちなエピソードを、ショートムービーのようにドラマチックに仕上げた曲。とくに気に入っているのは、「改札口を出る頃には 雨もやみかけた♪この街に ありふれた夜が やって来る♪」……雨上がりの駅前にやってくる「ありふれた夜」ってどんな夜だろう? 今の彼とすごす平凡な日常か?……この人は才女である。高校時代留学経験もあるから英語はまとも。旦那の山下のサポートもあるが、子育てで休業してから2000年代になって復活。作詞・作曲の才能も開花し、デビュー40周年の去年3月には芸術選奨文部科学大臣賞(大衆芸能部門)を受賞している……皆さんも、ともかく聴いて「しみじみ」してください。曲を提供された中森明菜岩崎宏美のカバーもそれぞれに良いよ。

爺飯83 「ツンデレ」さんとの付き合い方?

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 ギャルゲーの世界には「ツンデレ」さんキャラが定番らしいが、野菜類も「ツンデレ」である。つまり茹でたり炒めたりして加熱する際に、最初はカタそう(ツンツン)していて、なかなか火が通らない(=気持ちが通じない)ように思えるのだが、ある時点を超すと急に柔らか(デレデレ)になってしまう……そのことを計算にいれて、加熱する時はアルデンテで「寸止め」し、後は余熱で処理するのがコツ。「ツンデレ」さんとのつきあい方も、こちらから推すばかりではダメで、ある時点で距離を置くとあとは向こうからクッタリと……なるかどうかはわからない。それにしても男は、どうしてこういうややこしく手のかかる女に弱いんだろう……閑話休題。大家さんからもらった野菜の「ツンデレ」さんたちをどう料理したか、の話にしよう。軽く茹でたジャガイモはベーコンと炒め、パセリをちらして「ジャーマンポテト」に。ナスとちくわを茹で、出し汁で煮びたしにしたものはソーメンと和えてサラダにした……これでほぼ全部食べつくし、保存の効くジャガイモが残っている。さて「ツンデレ・イモ娘」さんたちは、どうやってモノにしようかなっと。

ほぼリアル「就老(「就活老人)日記」(その36)

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「なれる」いろいろ

(「なれる」ことへの警戒心)
 日本語の「なれる」のうち、「慣れる、馴れる、狎れる」は似ているようだが少しづつ意味合いが違う。私見では順番に悪いニュアンスが強まる。自分は、同じ状態を続けることで「慣れる」、飼い主や他人に「馴れる」、慎みを忘れて「狎れる」などと使い分けている……警備の仕事ももうすぐ8ヵ月。仕事にはやっと慣れてきた気がするが、日替わり現場と常駐現場では違う。新規の現場はやはり緊張するが、常駐は仕事や環境、同僚たちにも馴れて気楽になる……でも、「このままで良い」とも思わない。いずれ「狎れ」に変わるのがいやだ。そうなると緊張感も薄れて危険度が増すし、新たな知見を学ぶこともなくなる……てなわけで、今月は日曜日にも、建設警備ではない違う仕事を入れて休まずに働いている。「ホニャララ~試験監督」が多い。明日は会場全体の責任者をやる……こうすることで、自分の中にストッパーを作り、「自分らしさ」を見失わないようにしようと思う。そして、どうせなら、「成れる」(完成する」、「熟れる」(成熟する」になりたい……ワシって、意外とマジメなのかな?

爺飯82 もらった「瓜」で「一刻(いっとき)漬け」ほか

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夏野菜

 仲良しの大家さんから、木更津の実家で作っている野菜をたくさんもらった。キュウリにナスにジャガイモ、ピーマンと夏野菜勢ぞろい。スーパーなどに並ぶ美々しい姿ではないが、本来の旨味がある……目玉は千葉の名産「はぐら瓜」。水分が多いから切って塩を振っただけで2時間以内にちゃんと漬かる。こりゃ、「一夜漬け」ならぬ「一刻漬け」だ。柔らかくてムシャムシャ食べた……他はどうしよう?ナスの煮びたしやピーマンと挽肉の味噌炒めなんてほぼ毎週作るくらいに好きだが、NHK土曜ドラマみをつくし料理帖』(黒木華。テレ朝のは北川景子だった)でちらと見た。「忍び瓜」なるものに挑戦しようと思っている。キュウリを叩いて軽く湯がき、醤油ベースのタレに漬け込む保存食。あまり旨いので武士が「忍んで食べに来た」のが名前の由来とか。キュウリを茹でることでパリパリ感が残るってのが斬新だ……大好きな『キューリのキューちゃん』もここの江戸の知恵が手本かも。こっちは生姜が特徴だから、明日にでも買ってきて、自家製『キューちゃん』も作ってみようっと……小ぶりのジャガイモも何か作れそうだし、来週いっぱい、色々愉しめそう。サンクス、大家さん!

爺歌67 CCR『雨を見たかい』を素直に聴く

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 CCRの『プラウド・メアリ』については、ティナ・ターナーが全く別物にしてカバーし、それもまた絶品であることは前に書いた。この季節、同じCCRで聴きたくなるのが1971年の『雨を見たかい」(Have You Ever Seen The Rain)……この歌については、何でも政治がらみに穿ってみたい連中が、「雨はベトナム戦争のナパーム弾のことだ」なんて言いふらしたが、本当は、バンドが解散の危機に瀕していることでフォガティが感傷的になって作った歌だ……この場合の「雨」は、「天気雨(キツネの嫁入り)」のこと。"Have you ever seen the rain coming down, sunny day?" の部分は、sunny dayが黄金時代のクリーデンスを示唆している。しかし、俺たちに雨が降りかかって来るのが見えたのさ」と証言している……それから40年以上経過した今も、子や孫の世代がこの歌を愛し続けているのが不思議……一例は、昨年12月に登場したこの歌のMV(写真:実際には9分間のドキュメンタリー調映画)。農村に住む20代の3人(男1人、女2人)が主人公で、独りの女性が引っ越すことになった。その子が好きだった男は、3人の友情を壊したくなくて打ち明けられない。でも、「最後のひと時を3人で愉しく過ごそう」となる友情の物語……「この歌は友情の歌」と受け止める世代が引き継いだ。確かに、優しさ、郷愁、悲しさ、愛おしさが伝わる曲だから、その受け止め方は間違っていない。古い歌でも、素直に聴き取って、受け継ぐ世代が必ずいるもんだというのは希望だ。

爺歌66 葛城ゆき『ボヘミアン』から広げて

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ボヘミアン

 70年代の『ボヘミアン』の意味は、「常識・因習・伝統にとらわれない行動・生活・服装をする人。 特に、芸術や文学を志して、そういう生き方をする人」だった……だが、元々はフランスに住むチェコボヘミア地方から流れてきたジプシーの意味。「放浪」しながら音楽や曲芸を見せて投げ銭を稼いで暮らしている……浅黒い肌の人が多かったためか北インドからチェコ経由で流れ込んできたと誤解された。かれらの自称は「ロマ」。欧州各国で呼び名も違い、被差別民族的意味もある。大昔、ルーマニアの奴隷階級の系譜もある。政治的には複雑……で、標題の歌だが意味は70年代っぽい。もとは彼女の持ち歌ではない。1983年に飛鳥涼井上大輔が大友裕子(写真左)に提供した曲をカバーしたものだ。大友の唄い方は葛城ほどハスキーでもないしパンチもなくて優しい。ヒマなひとは聴き比べてごらん。今年70歳なのに声が出るのはすごい! これをカラオケでチャレンジするアホなジジババがいるが、咳込んでしまうのが……なお「にわかファン」が増えたクィーンの『ボヘミアン・ラプソディ』は、人を殺して逃げようとする若者の泣き言(狂詩曲=ラプソディ)。この場合の『ボヘミアン』は、曲調がコロコロと「自由奔放」に変わるからなんだろう。だからさ、あんたにゃ、この曲もカラオケでは無理だってば!

爺飯81 「緑蔭弁当」はしばらくお休み

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緑蔭弁当

 5月から6月初旬にかけては樹々の新緑がきれいだった。行く先々で公園の木蔭を見つけて、その下で食べる弁当を「緑蔭弁当」と名付けて独り悦に入っていた……しかし2週間ほど前からそれを止めて、コンビニのおにぎりかパン、今の現場では「仕出し弁当」ですますことにした。理由はこのムシムシした天候にある。ごはんや作り置きしたオカズ類が悪くなるのが怖かったからだ。しばらくお休みして、秋半ば頃に涼しくなったら再開しようと思う(「秋色弁当」?)……でも、今とっている仕出し弁当にもちょっと魅かれている。どっちかといえば中華風のオカズに大盛ライス、インスタント味噌汁付きで400円。野菜も色々入っている……本当は仕出し弁当のトップ『玉子屋』(450円:写真)にして欲しいが、本拠の大田区から離れており、ルートではないらしい。この『玉子屋』が実にすごい。1日6万食、廃棄率わずか0.1%、弁当だけで年商70億円。スタンフォード大学MBAの教材に取り上げられるほどのウルトラ経営……自分も佐渡に居る時は『トキの里山弁当』を売っていたが、質を落とさずに、どうしてこんな上手い経営ができるのかわからない。次の現場では、ぜひ試してみたいもんだ。