h.Tsuchiya

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人類には「オヤツ」が必要だ!

「オヤツ」の「ヤツ」は「八つ時」。昔の午後2時から4時の間のことで、この時間は多くの国でスナックタイムだ。英国には有名な「アフターヌーン・ティ」があり、スウェーデンには「フィカ」、フランスのは「カトゥルール」。スペイン・南米には「メリエンダ…

「お清め」の霊験あらたか…か?

築60年近い都営アパート解体工事が持ち現場の一つになった。ゲートや囲いなどの周辺整備に時間をかけ、やっと先週から居室のバラシに着手した。 その最初の日、人柄に味のある老監督が「気休めだけど、やっとくか!」と助手を連れて建物の周囲を巡りながら何…

秋草と外来種

ススキや桔梗、萩など秋の草花をあしらった「秋草」の図柄は、枯れゆく淋しさや侘びた風情があり、日本の伝統的な意匠だ。だがもう消えるかもしれない。 昨日から現場近くで見るのは、妙に自己主張の強い、名前も馴染みの薄い外来種の「秋草」だ。写真中央の…

棄てる本の「余滴」(5)

●「茶の話~茶事遍歴~」(陳舜臣) わが四谷左門町に「大日本茶道学会」なる建物がある。「茶道」は「ちゃどう」と読み(裏千家流)「さどう」(表千家流)ではないらしい。こういうことを言い立てるから「茶道なんてねずみ講くらいの価値と将来性しかない…

棄てる本の「余滴」(4)

●『杉浦康平のデザイン』(臼田捷治) 子が親より先に死ぬのは最大の親不孝。その報いで三途の河原で石を積み続けることになるが、鬼が来て蹴散らしてしまう……では弟子が”出藍の誉れ”を果たせず、師匠より先に死ぬとどんな報いを受けるのだろう……。 杉浦康平…

良い話と悪い話がある…

「良い話と悪い話があるけど、どっちから先に話すべき?」と言うのは心理学では「ゲイン•ロス(gain-loss)問題」の一種。良否や損得のギャップが大きいほど印象が強い。だから良い話を後にした方が印象が良くなるらしい。だがその逆の説もあるから心理学なん…

『百日紅』の花は過ぎたか……

亡き杉浦日向子が描いた漫画『百日紅(さるすべり)』は北斎の三女・お栄(筆名は応為)の物語。それを「クレヨンしんちゃん(映画版)」の監督・原恵一がアニメにしている。自分もここに記事を2度も書いた、(原作とは違うが、アニメの方はYouTubeでベトナム…

「ビリー・ジョエル」だぁとぅ‼(怒)

生コンミキサー誘導のために路地入口に立っていたら、近所のジジイが話しかけてきた。時間があるから応じたら、とんでもないことを言い出した。 「昨日、公園のベンチにいたらさ、オレのことを『ビリー・ジョーに似てる』っていうんだよ。誰なんだろう?『ビ…

さらに拡散!「ウマレル」現象

昨日の現場に夫婦見物人が登場。工事概要を読んですぐ引き揚げた。日本人は理解が速いし概して大人しい。これが欧米だと「ウマレル」さんになる。これを「度を越した野次馬」と訳して記事にしたのは3年前。再掲しておこう……「イタリア・ボロ―ニャの方言でこ…

「秋の昼長」?を使って

警備の仕事は多様。先月まで建設現場で常駐。日曜日は埼玉某市の祭(雑踏警備)だった。今日は鉄筋搬入誘導のスポット勤務……てな具合。哀しいのは日の入りが早くなって夕方5時半でもう暗いこと。気分も暗くなって帰っても何もする気になれず、「もつけねぇ」…

棄てる本の「余滴」(3)

●『漢文の素養』(加藤徹)「今どき、こんな本読む人いる?」。17年前にこの本が光文社新書から出るに際して、こう問うた人はいたと思う。時代的には胡錦涛・中国は反日デモも頻発していたが、経済の二けた成長が続いてホットな国だった。そこに『漢文力』(…

棄てる本の「余滴」(2)

●「川の文化」(北見俊夫) これは日本の川をめぐるフォークロア(民俗学)を手軽に読めるようまとめた講談社学術新書。この「余滴」シリーズは、中身の紹介でなく「最後のひとしずく」をしゃぶってみたという立場なので、興味のある方は「ためし読み」や電…

「向田邦子の水羊羹」がなんでィ!

寝落ち用にネットの「朗読」を聴く。先日は向田邦子の短編集『眠る盃』(1979)を前編・岸田今日子、後編・山岡久乃でやっていた。作家も朗読の二人も大好きだから愉しくて「寝落ち」できなかった(笑)。その一編に「水羊羹」があって「私は味醂干し評論家また…

「彼岸花」を巡る2曲と1品

彼岸休み(23日=秋分の日)を終えて現場に出たら「彼岸花」が咲いていた。毒花ながら咲く時を守って律義なもんだ。さすが「天上の花」=曼殊沙華(まんじゅしゃげ)。これを「マンジュ―シャカ」と読んで歌にしたのが阿木燿子&宇崎竜童で、唄ったのは山口百…

棄てる本の「余滴」(1)

毎週の資源ごみの日に蔵書から数冊の本を縛って棄ててきた。そしてとうとう7段あった本棚も残るは数冊の文庫本だけになった。「本を棄てる」のは他のゴミを捨てるのと違って、「文化的価値」を踏みつけにするようで少し後ろめたい。これはレコードなどでも同…

移動祝祭日&ある「女傑」

明後日9月18日は祝日「敬老の日」だ。高齢者(65歳以上)人口が国民の約3割(3627万人)にもなっているのを祝うべきなのか?むしろ尊厳死を合法化して祝う方が良い気がするが……。「敬老の日」は本来9月15日だったがそのいわれは、昭和22(1947年)のこの日、兵…

「橋の銘板」にある「きまり」

今の現場は昔からある集落で、町境には小さいながらも1級河川が流れ、そこに築60年以上のコンクリート橋がかかっている。場所が簡単に特定されるとまずいから、川の名前は省略するが、橋のたもと(図の親柱①)にある銘板には「小源治橋」とある。きっと男兄…

「夏の雲」という名の公園!

練馬・光が丘団地に「夏の雲公園」という名の区立公園があることを今日、偶然に知った。なんとセンスの良いネーミングか!調べたら54,033㎡と東京ドームより広く、プロムナードや多目的広場、ジャブジャブ池、椿の庭、テニスコートなどもあり、フリマやお祭…

長月の奇夢夜話(3)

「奇夢」話はこの記事で一旦お休み。夢が面白いほど半覚醒の状態で「続き」を観たくなったり細部の整合性を考えたりするようになり、起きてからさらに気になることを調べたりもする。こうなると「夢」話ではなくただの「夢想プロット」になる。夢は瞬間のイ…

長月の奇夢夜話(2)

●03 仔馬と寝る女 屏風のような岩に守られた奥深い入り江に、大型クルーザーが陸に上がっている。周囲を低く積んだ石垣が囲む。ここがヨットやクルーザーの「キール(竜骨)」の設計者として名高い「センセー」の住居兼工房だ。「センセー」は偉ぶる風はなく…

長月の奇夢夜話(1)

HCU(高度治療室)やICU(集中治療室)では、食事も排泄も自覚ないまま進み、とくに夜は無音・無刺激の状態になる。こういう環境で長い時間過ごしていると、現実離れした奇妙な夢を見ることが多かった。レム睡眠で半覚醒状態だから覚えている。いや、何とか忘れ…

LINE残して逝く、時世だなぁ

今日は7月に亡くなった叔母(享年80)の四十九日法要だった。寺が天台宗だったから僧侶は法要をこう説明した「死後49日の間に霊は、自らの諸悪の行いを懺悔(さんげ)して自分の心を清らかにします。そして位階の高い仏様になられます」と。でも死後の世界観…

これは劣化か?新陳代謝か?

現場の若い監督(27歳)が職人の真似事をしてミニユンボを動かし、それを職人がおだてて「ウン免許皆伝だ」と言ったら、「それ何?」と返された。会社の管制の若い担当(25歳)と話をしてたらチャチャをいれてきたので「話の腰を折るな」とたしなめた。すると…

頑固ジジイのホンネ愚痴

団塊世代は草創期から見て育ったのだからマンガ、アニメは好き。でも、自分は「カワイイ系アニメ」の、あのデカ目玉で発育不全のアンバランスな体と嬌声がつくキャラが大嫌いだ。 それが今週、地下鉄の車内広告で四方八方から”攻めて”来るのだからゾッとする…

「抜き書き帖」から武田百合子

武田泰淳は『史記』からずっと中国もの、そして戦後の『ひかりごけ』『風媒花』などを読んだが、もう若い読者はいないと思う。ましてその妻・百合子(1925-1993年)が書き続けた山荘日記『富士日記』(全三巻)を知る人は少ないかもしれないが、このタダモノじ…

「抜き書き帖」から『たき火』

猛暑真っただ中におすすめ。凍り付く「寒さ」が感じられるのはジャック・ロンドンの『たき火』。彼の代表作『野生の呼び声』の後に買った短編集にあった。 男は極夜でマイナス60度の凍ったアラスカ・ユーコン川を下り、仲間のいる古い採掘場に向かって歩いて…

「抜き書き帖」から森茉莉

森鴎外の娘(1903-1987年) 。気位高くて気難しいと言われるが自分は好き。ブログにも何度か書いた。生活力なし。でも黒柳徹子とは初対面で意気投合したという辺りにピュアなものを感じる。文章が独特で上手い! 「私は貧乏でもブリア・サヴァラン(注1)で…

「抜き書き帖」から「江戸弁」

本を棄てる準備をしているが、すでに廃棄した本の「抜き書き」ノートも多数ある。これを読み返すと面白くて棄てるには惜しい気もする。だからネット上に少し残してみよう。誰か興味を持ってくれるかもしれない。 今回のタネ本は古本屋経営者でもあった作家出…

赤紫蘇の梅干しに恋する

「梅干すや 庭にしたたる 紫蘇の汁」……子規のこの名句を、この夏土用の時期にこそ、皆さんと共有したくて投稿することにした。 この句から、自分は佐渡での子供時代、祖母が暑い盛りに庭先で梅干しをザルに広げている情景が浮かぶ。それはすごくショッパかっ…

「人間(じんかん)地図」の更新

スマホのアドレスを整理していて誤発信することが続いた。でもそのお陰で無沙汰していた友人の消息が聞けた。一人はガンと闘病中だった。もう一人も母上が重篤な状態で入院していた。よく知る方だけに心配だ……人間は自分に関与するいろんな人の情報で頭の中…