h.Tsuchiya

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好き嫌いの年齢制限

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 久々に街に出たが日が悪かった。地下鉄の近道として伊勢丹の地下食品売り場を抜けようとしたのだが、バレンタイン・デー直前とかですごい混み具合、おまけに売っているものがチャラい「バレンタイン仕様」で、ジジイには無縁の場所だった。でも、そこで刺激されたせいか妙に甘いものが欲しくなった。でも、こんな日取りでは洋菓子は無理だから和菓子と決める。

 わが町には「玉屋」の支店がある。近所の住吉町にある本店は、「いちご豆大福」の元祖を名乗ってもいる。「イチゴ大福」は三重県発祥というが、「特許取得は当社が最初」「豆大福とミックスしたのはウチが元祖」というのが同社の言い分らしい(昭和60年2月6日最初30個を販売)。ともかくそこで2つだけ買って帰る。クリスマスの時にもこの衝動が出て、残り物のショートケーキ詰め合わせを「老人買い?」したことを思い出す。自分でもこの「嗜好」の特性がよくわからん。こういうブレ方というかよろけ方をするのは、はたしてボクだけなのか?

 こういうバカらしいというか些末そうなことでも、ちゃんと”割烹着”着て研究している人はいる。山口和子(関東学院女子短期大学)氏と高橋史人( 味の素(株))氏は、「食品の嗜好に関する研究」という論文を書いている。年代や地域で食べ物の嗜好にどう違いがあるかということなのだ、その一部だけをかいつまんで紹介するとこういうこと……

「10代は、洋風、こってり、甘味好き, そして和風、スパイス、アルコール嫌い。20代は、和風は嫌いだが、 他は全て好きで、嗜好の幅が一番広い。30代は、こってり、酸味、スパイス、アルコール好きだが、甘味が嫌いになる。40代は、和風好き、洋風嫌いといった嗜好の変化が顕著に現われる。50~60代は、和風みの点を除くと他の嗜好因子が全て嫌いとなる」
(日本の論文をさがす http://ci.nii.ac.jp/naid/110001171742

 わりと常識的? ボクが「人間はなぜか年を経るほど、クサい、ニガい、カラいものが好きになる。これは肉体が早く死にたがっているタナトス本能だ」と日頃から高言?していることとも合致する。

 ともかく嗜好には年齢というハードルがあることは確実なようだ。嗜好とは好き嫌いのことだから、別に飲食だけに限らない。他にも、こういうことを言っている人がいる。

「音楽などの嗜好と年齢の関係を研究したロバート・サポルスキー氏は、「人は人生の中で20歳を過ぎると音楽の好みに対する『好奇心の窓』が閉まり始める」と話しています。35歳ごろには窓がほぼ閉じきった状態になるので、たとえ新しい音楽のジャンルが流行しても、約95%の人は聞くことがないとのこと。「好奇心の窓が閉じる」というのは食べ物やファッションについても同様で、「舌にピアスを開ける」というような過激な文化に対しては23歳までに好奇心の窓が閉じてしまい、新しい食べ物への挑戦は39歳が限度である、とサポルスキー氏は述べています。」
(2014年02月12日09時00分 http://news.livedoor.com/article/detail/8527336/

 音楽の好奇心は20歳から狭まって35歳で閉じる。舌ピアスは23歳まで、新奇な食べ物は39歳まで、だって……!!このサポルスキーって誰さ? ま、これにボクの高説を加えるなら、「何事にも例外はある」ということ。
 ボクの場合、女性と酒の「好き嫌い」だけは、年齢とともにどんどんストライクゾーンが広がり、刺激的なものもウェルカムになっているようだ。ほとんど「なんでもOK!」状態なのだ。よろしく。