h.Tsuchiya

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どうする?空き家820万件

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 先日、田舎(佐渡島)にある実家の家と土地の相続と登記を終えた。司法事務所に頼めば5万円くらいでやってくれることなのだが、もったいないし、手続きの仕組みを知りたかったから全部自分でやった。わが家の場合は継母の名義になっていた。なあにその資産は大したことない。昔ながらの田舎の町家だから二間間口の「ウナギの寝床」ってやつだ。2階建て二筆合わせても150㎡しかない。土地・建物併せた評価額も300万程度にしかならない。(写真は無関係のイメージ)

 あちこちから戸籍や印鑑証明、などを取り寄せた。ボクには姉が1人いるから、相続権のある彼女と協議し、姉が相続を放棄すること、ボクにすべての手続きを任せることなどの書類も、それに姉の住民票や印鑑証明も必要だと考えて、それらも手配した。

「よし、これで全部そろった」と思ったが、念のために最寄りの法務局に出向いて相談した。するととんでもないミスが明らかに……。継母だから、長男であるボクとは養子縁組していたが、他家に嫁いだ姉はそれをしていない。だから相続人は一人しかいないボクだけなのだ。不要な書類を、姉を煩わせて集めていたことになる。初歩的な凡ミスだった。

 余計な書類を省いて、税金がわりの印紙約1万2000円分を貼って、佐渡の法務局へ送付。今週頭には登記完了の連絡が来た。

 今、全国に空き家は650万件もあるという。首都圏始め大都市近郊にもゴースト・タウン。ゴースト・ハウスがたくさん生まれているし、なかには相続人不明、相続放棄物件も多数ある。全国の地方自治体のホームページで一番情報が多いのは、「空き家物件情報」だという。団塊世代の多くが、この相続・登記のハードルに直面しているが、そんなものもらってうれしいのは老後のUターンを考えているような少数派だ。だから完全に供給過剰状態になり、買い手も借り手もいない。ボクも欲しいなんて思わなかったが、放置するわけにいかないから今回の手続きをしたものの、ボクの死後にこれがどう処分されるか、すべきかまだ見当もつかない。


 日本という自然に恵まれた国に、土地や建物があることは、世界のかなりの国の人々にとっては、うらやましいのではないかと思うが、その需給をマッチングさせる仕組みも法律も整っていない。エラそうな各界の先生が知恵と汗を絞るべきことなのだが……困ったもんだ。誰か、ボクんち買ってくれ~~~。

付記 2013年10月時点の全国の空き家の数は約820万戸(819万6000戸)で、5年前より約63万戸増えた。日本の空き家率(全住宅に占める空き家の割合)は過去半世紀、右肩上がりで増え続けており、今回は13・5%と過去最高になった。