h.Tsuchiya

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ハゲ型の発見

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 昨日、近所のドラグストアに行って、ひとつ発見した。自分のハゲ型がどうなっているのかを見つけたのだ。この店は、店内レジ前の監視カメラ映像がモニターにも出ている。たぶん、客が並んで混雑したら店員がヘルプできるためなのだろう。ふだんは、レジに向かうことししか気にせずにいた。今日のレジ担当は、まだニキビ面の研修生。研修シーズンらしい風物だが、それにしても手際が悪い。2~3人の列なのになかなかはかどらない。そこでふと目に入ったのが、くだんのモニター画面。そこに、ストライプのシャツ着て、頭頂部をテラテラ光らせたおっさんの後ろ姿が、上から目線で写っていた。「もしや……」と思って体を左右に動かすと、その映像も動くではないか。間違いなく自分だった。「俺って、あそこまで禿げていたのか……」と少し愕然とした。

 普通、男性は合わせ鏡で自分の頭を見ることはないし、あの後ろ上部の絶妙なアングルもなかなか体験しない。だから、自分のハゲ具合が、ハゲ方でなくハゲ型、ハゲのパターンが、ああいうものと初めて知った。知らなかったのが自分だけだったものおかしかった。

 髪が薄くなったのは40半ばからで、一気にハゲが進行したのは50歳くらいからだと思う。前頭部から頭頂部にかけてどんどん薄くなり、地肌が肌色になるのが日に日に実感できた。別に恥ずかしいともカッコ悪いとも思わなかったが、変な自己幻想は消えた。なまじ、横わけにしていたり、前頭部に少し残るようなハゲ型でなくて良かったとも思う。七・三分けが九・一分けになり、完全にバーコード化しても、まだ、未練たらしくなでつけている人がいるが、ギャグとしか思えない。ただ、側頭部の一部の髪だけが最後まで元気がいいものだから、写真家のアラーキー電撃ネットワークみたいになるのが嫌だった。だからなるべく坊主に近い長さまでバリカンしている。そしたら、「死んだ父親の晩年に、体形含めてそっくりだ」と姉に言われたのも、痛かった。ブルースウィリスとか、ジャンレノの路線ならいけるかもという最後の幻想も完全に消えた。それでも、自分のハゲは、頭頂部をちょっと過ぎたあたりまでだろうと思っていた。つい昨日まではね……。それが、実際には、頭頂部をはるかに越えて後頭部3分の1にまで進出しているとは。これで、また何かの幻想のシャボン玉が割れた。

 そして今日の午後、近所のスーパーに行ったら、エスカレーター脇のデモコーナーで。女性向けの帽子とウィッグの販売をしていた。髪の悩みを深刻に考えるのは女性の方が圧倒的に多いと思う。とくに更年期以降はウィッグが手放せないだろう。それにしてもこんな場所で、格安のウィッグを買うのは、ちょっとカッコ悪いだろうと思ったのだが、それは余計なお世話だった。帰りがけにみたら、何人ものおばちゃん客でにぎわっていた。いやいや、女性はこうでなくちゃと納得。だから、男の自分は、ハゲで良いだろうと変なロジックで納得。ただ、夏は暑さが、冬は寒さが直にこたえるのは、ツライ。