h.Tsuchiya

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しつこいけど本気でおススメ

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 この季節になると心奪われる音楽映画を思い出す。ブログで何度も何度も書いているから、「しつこい」と思われるかもしれないけど、音楽映画の「真夏の夜のジャズ(Jazz On A Summer's Day)」が本当に良いのだ。

 1958年に開催された第5回ニューポート・ジャズ・フェスティバル(Newport Jazz Festival)を記録したアメリカのドキュメンタリー映画。1960年に公開。出演するミュージシャンは、セロニアス・モンクアニタ・オデイ、ダイナ・ワシントン、ジェリー・マリガン・カルテット、チャック・ベリー、チコ・ハミルトン、ルイ・アームストロング、マヘリア・ジャクソン……といったそうそうたる顔ぶれ。これを見てジャズやR&Bが好きになった人はたくさんいるはずだ。

 撮影と監督をしたバート・スターン(Bert Stern)は、もともとカメラマンだから映像がうっとりするくらい美しい。湖のたゆたう波とリフレクション、遠く近く疾走するヨットの群れ、そして一番ひかれるのが観客たちの

スナップ。世界中が憧れたほんのひと時の50年代アメリカンゴールデンエージがそこにあるのだ。

 YouTubeに何度もアップされては消されるのだが、そのイタチごっこがまた楽しい。今日現在は消されているようだけど……。人類共通の遺産として登録されてもいいくらいの名作なんだから、ケチケチすんなよと思う。(「ウッドストック」の記録映画やストーンズのやばい「ギミーシェルター」、ビートルズのアップルレコード屋上での「レットイットビー」も好きだけどね)。

 ジジイのワシが、なぜこの映画に魅了されるのかを自己分析すると、「永遠に失われた時間」への憧憬だと思う。好きだったのに故人になった友人、知人、親戚と一緒に過ごした時間、若き日の自分、もう死ぬまで会えそうにない離別した娘との時間、旅先での時間、昭和な夕暮れの町並み……そうしたセンチメンタルというかノスタルジックな感情を痛く刺激されてしまう。この空気感は絶対に再現できないし、他人との共有も難しい。

 この映画の良さをわかってくれる人と、ちょっとでもいいから、一緒の時間を過ごしてみたいものだと思う。