この年末年始は「寝正月」ならぬ「読み正月」にしようと考えて、新宿のBOOKOFで15冊ほど買い込んできた。宮城谷昌光、京極夏彦、宇江佐真理、梨木香歩、メグ・ガーディナー……ジャンルも国籍も異なる。その一冊『20世紀の幽霊』(ジョー・ヒル)の裏表紙を見ると、三枚も値札が張り重なっていた。定価933円の本が最初は500円、それが今や108円。落魄(おちぶ)れたもんだ。スティーブン・キングの息子である彼のこの本の価値が落魄れたわけでもないのに、資本主義は残酷だ。この値札の推移が自分の人生にも思えてきた。いやいやずっと低空飛行だった人生なんだから、それは見栄っ張りな話。ともあれ、まずはこれから読むか!