h.Tsuchiya

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たまにはカルチャー頭に

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 近所にある新宿歴史博物館に行ってみた。戦後から80年代までの写真展を観たかった。懐古趣味はそう強くない方だが、自分が上京した年に新宿騒乱があり、最初の会社を創ったのは都庁が建つ前の十二社……色々あって今は四谷。色んな想い出がフラッシュバックで蘇った。面白かった。

 この企画展示は無料なのだが、常設展は有料(300円)。来たついでにとこれも見る。「歴史」博物館なのだから当然、古代から中世、近世までの時系列で見世物がある。江戸期の商家や、昭和初期の「文化住宅」、都電までが実物大展示されているのは江戸東京博物館と同様だ。

 展示の柱になっているのは、内藤新宿玉川上水、江戸期から明治・大正期の文人村、そしてムーランルージュに象徴される歓楽地……ま、こんなものだろう。でも「お岩さん」話や、永井荷風の『日和下駄』、堺利彦の「売文社」(黒岩比佐子『パンとペン』)、近所の寺社などの情報がないのが少し淋しかった。

 帰りがけにセミナー室らしきところをのぞくと、「黒田清輝の人と作品」なる講座が開催されるところで100人近くの年配者で一杯だった。今年生誕150年で国立博物館でもやっているが、新宿区との縁は麹町住まいだったことくらい。洋画家で政治家。そんな人にどんな関心をもって、こんなたくさんの人が来ているのかわからなかったが、新宿の「民度」?の深さにちょっとびっくりもした。

 また、来てみたくなったので、会員登録(1000円)、その割引価格で新宿の写真集(800円)も買ってしまった。中庭を眺めに来るだけでも良い場所だ。