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実在した!?「怪傑ハリマオ」

 昭和35年のTV映画「怪傑ハリマオ」は、三橋美智也の主題歌と海辺を馬で疾駆するイントロ画面が大好きだった。さらに好きになったのは、このハリマオが実在の人物だったと知ってからだった。ちなみに、ハリマオはharimauと表記し、マレー語で虎のこと。

 谷 豊(たに ゆたか、1911年11月6日 - 1942年3月17日)は、2歳の頃、一家はイギリス領マラヤトレンガヌ州に移住。これ以来、豊は日本人ながらマラヤの文化に親しんで育つことになる。昭和初期にマレー半島で活動した盗賊。ムスリム名「モハマッド・アリー・ビン・アブドラー」。現在の福岡県福岡市南区出身で、イギリス領マラヤに渡った後に盗賊となり「ハリマオ」として一躍知られる存在となった。その後、日本陸軍の諜報員となって活動する。

 戦前に、彼らを諜報組織に引き込む任務を請け負ったのが、満州国の警察官で諜報員・神本利男であった。しかし、しかし谷は1942年にマラリアに感染した。当時、日本軍は英軍から捕獲したキニーネ剤を大量に保有していたが、谷は「本当のマレー人なら白人の作った薬は飲まない」とキニーネ剤を断固として飲まず、現地の伝統法であるサイの角を粉末にして飲んでいた。だがこれが仇となり、谷の症状は周囲の人間が担架で担がないといけない程にまで悪化した。……そして谷は短い生涯を終えた。30歳だった。遺体は部下らが引き取り、イスラム式の葬礼をおこなったという。現地のどこに葬られたかは今だ分かっていない。現在、シンガポールの日本人墓地に記念墓がある。

 豊が愛したマレーシアでも、1996年に初めて彼をテーマとしたドキュメント番組が組まれた。

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