h.Tsuchiya

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ネット時代の市民的正義は?(2)

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 かつての「壁新聞」や「ガリ版ビラ」(死語?)からTV、FAX、PCメールと、時代最先端のメディアがいつも異議申し立てや自由化の武器だった。ソ連崩壊や東欧の春も確かにそうだったし、2010年の「アラブの春」以降、ネットが民主化活動の武器になったと言われる。おおむね間違ってはいないが、それが周知の事実として既成メディアに「報道」された途端に、事態の真相は隠れてしまうとも思う。

 先端メディアと既成メディアの間に埋もれた真相に、もっと目配りする賢明さが必要になていると危機感をおぼえる。たとえば、香港の民主化を叫んだ2014年の「アンブレラ革命」にしても、若者たちが体を張ったと美化されてレジェンドになっているが、果たしてどうだ?
 
 17歳の学生、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)が率いたというが、陰にはミネソタ大卒業のヘッジ・ファンド・マネージャー銭志健(エドワード・チン)や、エール大卒社会学者でコラムニストの陳健民(チャン・キン・マン)、天安門広場事件のバプテスト派の牧師朱耀明(ヂュー・ヤオミン)などがいた。そのさらに影には米国CIAがいたではないか>

 そのジョシュア・ウォンの行動力を評価しているのが、日本の「志位ルズ」のリーダーとかいうバカな若者だが、その陰には旧民青のジババたちがうようよいて、自分がパペット(操り人形」であることにさえ気づいていないのだろうか?

 そんなトホホなバカ者が多すぎる中で、比較的注目に値するのがあの「恐ロシア」の若者だ。プーチン独裁下でとてつもない腐敗と人心荒廃が進んでいるのだが、それが、とりわけ無軌道すぎる交通マナーに観てとれる。信号無視、二重駐車、歩道を走る自動車、あて逃げ、交差点での乱闘……ともかく目にあまる。それに対して、まさに体を張って、モラルとルールを守れという活動を2011年ころからしているのが、「StopXam」というグループだ。違反者の車に、50㎝の特大シールを張り付ける。その警告に従わないとさらにシールを貼り重ねる。その一部始終が「Stop a deuchebag」(直訳すると「携帯ビデ」禁止=侮蔑語)という動画サイトに沢山乗っている。この痛快で、ユニークで、賢くて(スマート)、少しユーモラスな活動は、世界中に広がろうとしている。

 ここでノウハウと勇気と根気を学んだ人は、世界中でのべ何億人かになったのではないだろうか? 新世紀の新しい「市民的正義」がここにもあるような気がする。