h.Tsuchiya

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27年前=1989年にもっと注目を

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 歳とってくると、つい自分が活きの良かった頃を基準にしてものごとを判断しがちになる。団塊世代には70年代前半がそれだろう。しかし、世界の流れを大きく決め、現代への伏線になっている時代・時期というのは、その基準とは別のところにある。それはBIG YEARと呼ぶべきものだ。

 27年前の1989年は間違いなくBIG YEARだった。国内では、1月7日に昭和天皇崩御して平成になったのを皮切りに、消費税3%が導入され、空前のバブル景気最後の年になり、年末の株価8,957円44銭は未だに史上最高だった。美空ひばり手塚治虫もこの年に死んだ。

 国際的にはもっと大変だった。10年続いたアフガニスタン紛争からソ連が撤退。北京では天安門事件が起きる。ミャンマーの軍事政権が国名をBurmaからMyanmarに変えた。そして冷戦が終わり、ポーランド、ハンガー、ブルガリアチェコスロバキアルーマニアと東欧革命が連鎖的に起きる。仕上げはベルリンの壁崩壊だった。

 今日5月31日は、内閣不信任案が否決され、消費税10%導入がまた先送りになった。清原が執行猶予付きの判決を受けた。将棋の羽生が破れて名人位を佐藤天彦に譲った……。その他、もろもろあったが、どれもこれも砂時計の仲の砂粒にも値しそうにない。いや、今日だけじゃないなぁ。

 今の2010年代後半が、どんな年なのかの評価は、10年以上、もしかすると四半世紀くらい経たないとわからないはず。だからといって、毎日、漫然と過ごしていると、時代変化の兆候に鈍感になってしまうことをおそれる。掌に、見えざる針を握りしめて、眠りがちな感性と知性を覚醒しとかねば、とちょっとマジに考える。人として「おもしろくない男」と思われるかもしれんが……。