h.Tsuchiya

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「厄介そうな女」が好きかも?

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 東京五輪があった1964年にはミュージカル映画の『マイフェアレディ』と『メリーポピンズ』が公開された。できは前者が良いと思うが、後者はその制作裏話が2013年に映画されて別種の面白さが生まれた。『ウォルト・ディズニーの約束』(原題: Saving Mr. Banks)。『メリーポピンズ』の原作者パメラ・トラヴァースが、映画化をめぐってディズニーと交渉・対立する話で、彼女の少女時代の回想も入る。このトラヴァース役を、英国女優エマ・トンプソンがいかにも頑固で、生き辛そうな、厄介な女として演じる。それが実にいい~~のだ!「ワシは、こういう女が好きかも」とさえ思った。なぜ、そう思ったのだろう?

 少女期に好きだった父を亡くして受けたファザコン的なトラウマというか精神的外傷を、自分=ワシだから癒すことができて、ワシだけが厄介な女が唯一頼りにする男になれるというのは、男として陰性の「じゃじゃ馬ならし」の征服欲からかもしれない。あるいはもっと単純に、複雑な機械や珍しい生き物を、少しいじくってみたいだけの餓鬼の好奇心からかもしれない。

 振り返れば、自分には、どうもこういう”厄介系女(=陰性地雷女)”にひかれる気味があるような気もする。なんて半分、色ザンゲ、色ボケしたようなことを考えていた。……が、すぐ後で考え直した。この世に、厄介でない女なんているもんか、と。ま、女たちも「厄介でない男なんていないわ!」と言っているに違いない。