h.Tsuchiya

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「毎日が日曜日」な人々

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時は弥生3月。人生ステージが動き出す季節だ。再雇用分の定年を迎えた知人が「ついに『毎日が日曜日』だ」とつぶやいた。40年前の城山三郎の商社物小説から生まれた流行語がまだ生きていた!小説では言葉のトーンが、ノー天気な色合いから「無為にして怠惰」な日常や、孤老の悲哀など刻々変化する。人生は永い。老後の世話まで看てもらう某省の役人には、自殺の聖歌『暗い日曜日♪』でも聴かせてやりたいんだが……

与太話になったので話を本に戻すと、城山は終わりの方でこう書いている。
「ただ気ままに、長生きだけを心がけようと思った。だが、いまとなってわかるのは、『無為にして怠惰』が『気ままに長生き』と直結してないらしいということである。
『無為にして怠惰』は、いまの日本では、とても黄金の色はしていない。灰色か、せいぜい銅色の生活である。『気ままに長生き』するためには少しばかり内容があり、働きがいのある生活が必要のようであった。」
……それがどんな生活なのか? これを書いた頃の城山には、まだ確信の持てる続きが書けなかった気がする。だから67歳になった自分が読むと、少し物足りない「入門ガイド」なのだ。