h.Tsuchiya

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煎餅で語り継ぐ「物語」

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 銚子の土産に「ぬれ煎餅」を買った。醤油をしっとりしみこませたソフトな煎餅だ。銚子は醤油の町でもある。和歌山・湯浅から伝わり、今もヒゲタやヤマサが営業している(野田のキッコーマンを合わせ、千葉は全国の醤油生産の4割)。人工的に流れを変えた利根川の水運で江戸に送った。だから「ぬれ煎餅」が土産になる。新潟のは「おかき」の編曲だ。自分は銚子電鉄犬吠駅で6枚入り648円で購入。ハコを開けたら1枚の紙に「奇跡のぬれ煎餅」とある。利用者減少に加えて経営者の横領などで倒産の危機を迎えた2006年、救済の一助に「この煎餅を買って欲しい」と窮状を世間に訴えたところ注文が殺到したという。そのことへの感謝と経営再建の決意を記したものだった。現在の経営は当時より苦しいらしいが、それでも「レトロ列車」を走らせるなどあきらめずに頑張っている。この物語が語り継がれると良いのだが……。