h.Tsuchiya

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ほぼリアル「就老(就活老人)日記」(その3)

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 日曜日は「試験」の日である。中高生の模試、民間のナンチャラ検定、各種国家資格など色んな試験が全国各地で行われる。そうなると本部、監督、点検、誘導などの要員が大量に集められる。年齢制限に厳しくないからジジババたちも応募するが、なかなかクセモノも多い。準備室でマニュアルの事前読み合わせをすることがある。これは要員の中から、クリアに受験心得などを説明できるチーフを選ぶのに必要なのだが、「熟読してきたのに、今さら何をするのか」と怒り出す爺がいた。シルバー人材センターが集めた「元教員」グループの一人だった。あるいは監督補助に回された別の爺は、「ボクは大きな試験でも監督しかやったことがないのに、今回初めて補助だよ、ハハハ」とムダなことを言う。元会社の役員だったらしいが、影で、「一言多士」とあだ名された。かと思えば、監督に指名されたオバサンは、同チームのオバサンたちと組んで「監督は責任大きいから辞退しま~す。多数決でこちらの男性にお願いしました」と暴走。役を振られた爺は「いや、そんな」と言いながらうれしそう……。「試験監督」バイトは、一見体裁良さげで、楽そうで、受験者に「マウンティング」気分になる奴も出る職務。だが、人間の本性が見え隠れするジジババ見本市でもある。