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爺歌52 新谷のりこ『フランシーヌの場合』の背景

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 来週一杯で3月も終わる。この時期に想い出す曲は、新谷のりこの『フランシーヌの場合』。「♪フランシーヌの場合は、あまりにもさびしい♪ 3月30日の日曜日……」ってやつである。これは実際に起きた事件がベースだ。……1969年3月30日の日曜日、パリの路上でフランシーヌ・ルコント(30歳)が、「ビアフラの飢餓」に抗議して焼身自殺した。前年5月、フランスは学生と労働者による革命状態のゼネスト騒乱が起き、チェ・ゲバラ毛沢東が運動のアイコンになった。今の「イエロージャケット・デモ」なんか比ではない……閑話休題。CM作曲家・郷伍郎は、フランシーヌの報道に触発されて『フランシーヌの場合』を作詞作曲。シャンソン歌手・新谷のり子の協力も得た。その2か月後、日本コロムビアから発売されて大ヒットして。当時はカルメン・マキの『時には母のない子のように』が先行してヒット。和製フォーク・ソングの全盛で日本のプロテスト・フォークの代表作となった。……「日本のプロテスト・ソング史」があるとすれば、これよりずっと前に、定期コンサート「フーテナニー」の系譜から同志社大岡林信康が『山谷ブルース』でデビュー。B面の「友よ」もベ平連集会などでさかんに合唱された。……さらに岡林は、部落解放の子供の作文から2枚目のレコード『チューリップのアップリケ』を出し、若者のカリスマになった。余談。彼のバックバンドをやっていたのが、「ハッピーエンド」だったのだからすごいな……ともかく3月が過ぎ、4月も過ぎたら平成は終焉を迎える。半世紀前にこんなことがあったことは、伝えて行きたい。