h.Tsuchiya

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爺歌67 CCR『雨を見たかい』を素直に聴く

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 CCRの『プラウド・メアリ』については、ティナ・ターナーが全く別物にしてカバーし、それもまた絶品であることは前に書いた。この季節、同じCCRで聴きたくなるのが1971年の『雨を見たかい」(Have You Ever Seen The Rain)……この歌については、何でも政治がらみに穿ってみたい連中が、「雨はベトナム戦争のナパーム弾のことだ」なんて言いふらしたが、本当は、バンドが解散の危機に瀕していることでフォガティが感傷的になって作った歌だ……この場合の「雨」は、「天気雨(キツネの嫁入り)」のこと。"Have you ever seen the rain coming down, sunny day?" の部分は、sunny dayが黄金時代のクリーデンスを示唆している。しかし、俺たちに雨が降りかかって来るのが見えたのさ」と証言している……それから40年以上経過した今も、子や孫の世代がこの歌を愛し続けているのが不思議……一例は、昨年12月に登場したこの歌のMV(写真:実際には9分間のドキュメンタリー調映画)。農村に住む20代の3人(男1人、女2人)が主人公で、独りの女性が引っ越すことになった。その子が好きだった男は、3人の友情を壊したくなくて打ち明けられない。でも、「最後のひと時を3人で愉しく過ごそう」となる友情の物語……「この歌は友情の歌」と受け止める世代が引き継いだ。確かに、優しさ、郷愁、悲しさ、愛おしさが伝わる曲だから、その受け止め方は間違っていない。古い歌でも、素直に聴き取って、受け継ぐ世代が必ずいるもんだというのは希望だ。