h.Tsuchiya

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爺歌73 歴史に翻弄?『森の小人』

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森の小人

 何かの拍子で「ドンジャラホイ!」という掛け声が頭に浮かんだ。「森の木蔭で~♪」という歌詞まで。「あれ?これ何ていう歌だっけ」と気になって調べて驚いたね~……題名は『森の小人』だがその前の題がある。戦前に『蟻の進軍』という題で作られたが、日本軍がイケイケで進軍してた情勢にそぐわないとボツ。でも「ドンジャラホイ」の調子がいいもんだから、これを委任統治領だったパラオ島の祭の歌に替え、『土人のお祭り』とした。それがさらに戦後、GHQから「土人イカン」と横槍を入れられ、歌詞の一部が改作・補作されて『森の小人』にしたところ、童謡としてヒット(1947)。なんとなくディズニーっぽくなった……そのまま歌い継がれてきたのに、今度は「小人がイカン」と世間の一部から批判され、なんとなく唄いにくい雰囲気にさらされているのだ。すごいね……でも「ドンジャラ」はドラえもん初のキャラゲームとして生き残ったし、「小人」についても「何が悪い!」というのがワシの意見。アイヌのコロボックルも『指輪物語』のホビットもアニメ『借りぐらしのアリエッティ』も「小人」じゃないか。「♪小人さんが揃ってにぎやかに、アホイホーイよドンジャラホイ♪」でいいじゃないか……ちなみに、パラオの日本軍は「土人」との言い方はせず「島民」と呼んだと、従軍した作家・中島敦が書いているとか。ちょっと『冒険ダン吉』世界?……何でも「差別だ!」と騒ぐアホは、歴史から見直せよ。