h.Tsuchiya

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爺歌76 不良少女の『ざんげの値打ちもない』

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 昨今、SNS出会い系で少女をおびき出し善からぬことをしでかす野郎たちのニュースが多い。もっぱら野郎が非難される。これがどうも納得いかん……誘いに乗った少女たちはどうなんだろう?寂しがりやで世間に無知で無垢な純真乙女だというのだろうか?……批判覚悟でいうのだが、この娘たちの方にも問題はあると思う。社会正義を言いたいのでなく、この年頃の娘たちの「生理」と「心理」からして、起こるべくして起きていることであり、SNSや出会いサイトなどのなかったはるかな昔から起きていたことのはず……女への成熟の過程で肉体とココロが勝手に動き出してしまう年頃なのだ。身近に姉妹がいる人ならわかるだろう。古くは八百屋お七だっていたじゃないか(古過ぎ!)……昭和なら「不良少女A」であるが、ホントは不良でもなく、普通だろう。北原ミレイの『ざんげの値打ちもない』(1970)はこう唄う「♪やっと十四になった頃(中略)♪愛と云うのじゃ ないけれど♪私は 抱かれてみたかった♪」。さすが阿久悠。みごとにその機微を捕まえている。それにしてもこの歌はすごい。15歳で一緒になった男に19で捨てられ憎さのあまり刺す。そして20歳を過ぎた今は牢獄で月を仰ぎ「ざんげの値打ちもない」んだけど「♪私は話して みたかった♪」と終わる。ジャケットの上村一夫の絵も良い……SNS少女たちよ、街を彷徨わず、家に帰りな。親は死ぬほど心配してるよ。