h.Tsuchiya

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調べたら愉し05 「いろはかるた」の噺

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赤烏帽子

 花吹雪の下で立哨してたら〒さんが「桜の番人みたい.絵になるよ」と言った。「桜守りか」とニヤけた。正しい「桜守」の話は水上勉の小説や庭師・佐野藤右衛門の口伝が面白いけど、ワシは「花より団子」派だなとも思った……ン、このことわざの”出元”は?と調べたら「いろはかるた」だった。小学生の頃遊びながら覚えたが、今日、半日かかっても47文字の半分くらいは忘れていた……調べると「いろはかるた」にも、江戸版・京都版・大阪版などがありさらに時代によっても違うようだ。自分が知っていたのは色々ミックスで子供向けに分かりやすくした「犬棒かるた」だったようだ……こんなものも「かるた」から出たのかと面白かったのは、「て」の「亭主の好きな赤烏帽子」(一般には「出る杭は打たれる」が多いよね)……「赤烏帽子」の意味は、「異様なことでも、一家の主人の好むことなら、家族は同調しなくてはならないということ」と書いた辞書が多いが、これだとプチパワハラだ。むしろ「困ったもんだよね」と苦笑するおかしみがある……モデルは実在の人物で、「 室町時代の松浦肥後守源是興という大名は、好んで赤烏帽子を着用したが、これを見た足利将軍(義政?)が肥後守の姿を絵に描いて下げ渡したという」……この由来話だが、ネットでは皆孫引きで、書き間違いまでコピペしている。領地平戸の民話では、「将軍のお目見え」というお墨付き欲しさの肥後守の演出だったとある(http://noc064.sakura.ne.jp/podcast_minwa/wordpress/?p=90)……なぜ、こんな話が「かるた」になったか、という最大の謎は未解決のままだ。