h.Tsuchiya

My NEWS

「香港の地下国歌」が唄われる時

f:id:RIPEkun:20200703214322p:plain

海闊天空

 SNSやブログで政治寄りのことは書かないと決めているのだが、どうも香港が気になって仕方がない。6月末に「香港国家安全維持法」(国安法)が施行され民主化活動家たちが次々と脱出している。一国二制度の崩壊だ。2014年の「雨傘革命」のような抵抗はもう無理なのか……写真は2014年のデモに集まった人々の合唱風景。「自由な自分は、いつまでもこの歌を唄って千里を歩き抜く」との歌詞で、タイトルは『海闊天空』(1993年)。作ったのはBEYONDという香港ロックバンドの黄家駒(ウォン・カークイ)。今の香港の情況では集会すら難しいが、台湾の人たちは応援集会でやはりこの歌を唄っている。日本語歌詞もある。別名「香港の地下国歌」……BEYONDは日本デビューを進めていた矢先、フジTVのバラエティ番組で黄家駒がセットから転落して死去するという事故が起きた。遺体が香港に戻って行われた葬儀が27年前の今夜から明日にかけてだった。痛ましい限りだ。日本人でこの事件とこの歌を覚えている人は少ない。それがまたせつないが……世界に散らばり始めた香港の人たちのココロを繋ぐのは、この歌だけではないかと思う。