先日の現場は戸建て住宅の生コン打設。ミキサー車からポンプ車に生コンが運ばれ、太いパイプを動かしながら型枠に流し込む作業……その様子を少し離れ場所から幼女が熱心に見入り、時おり傍の母親が何か説明していた。ひとしきり観た後、親子は警備の我々に「ありがとう」と言って家に帰って行った。その様子がすごく微笑ましかった……どこでも色んな人が行き交いながら現場を観て行くし、何かしら話しかけられることも多いが、気分を害さない程度にそっけなく対応するのが賢明だ。でも、海外には度を越した”野次馬”がいるらしい……イタリア・ボロ―ニャの方言でこれを「Umarells」(ウマレルス)という。このウマさん連は、「手を後ろに組みながら建設現場を観察して、求められてもいない助言をする年配男性」である。3年前くらいから「うちの国にもいる」と話題になり、Wikiに載り、フィギュアまで通販されるほど……建設現場だけではない、「空調の業者の人がやって来た時、父親はその人に子犬のようについてまわって暖房や冷房について知っていることを片っ端から喋る」というのも同類らしい。フランス語では「badauds」と呼ばれ、スペインじゃ「miraobras」とか「「歩道の親方」と呼ぶ。USAでも「建設現場主任」と呼ぶそうだ。英国に多い運河を行き交う船の操縦を見物して余計な助言をするのは「gongoozler」と呼ぶのだそうだ……でも日本にはこのウマさん連中を表する概念・言葉がない。余談(朗報?)LINEスタンプだけだった「現場ネコ」にフィギュアとぬいぐるみ登場。