孔子は「60歳になると他人の言うことに耳を傾け、従えるようになる（耳順）。70歳には心のおもむくままに行動しても矩（のり）を超えることはない（従心）」と言った。「矩」はここでは規範、ルールのこと。論語でも説教クサい噺ではなく、自分の体験を語っているから素直に聴ける……しか～ァし！世間にはこのように齢をとれない輩のなんと多いことか。「五輪（ゴリ）推し」宰相以下の首長や顕官だけでなく、「逆走」しても踏み間違えても恥とも思わぬボケ連中まで……人間は誰でも老いる。老いるのは初体験。老いて活動するなら「老活」だろうが、どうも最近は「正しい老活」ができない人が多いのではないか？ 時代が複雑になっているのに自覚的に老いを学ぶ機会がない……そこで「60歳になったら年間100時間以上受講する」ことを義務化した学校を作ったらどうだろう。ちょうど自身の定年、子離れ、親の介護開始なんて時期で、それなりに知識とノウハウが要る。そして75歳くらいには、今度は介護を受ける側としての「学び増し」も必要だろう……「老害」と言われたくなければ、コケる前に知恵の杖を持たねば。他人事じゃないんだけど……
