①大田区長原：「♪池上線の走る町に～♪」（西島三重子）住んでいたのは1968年3月からの1年。浪人を決め、就職で上京した姉と一緒にミニ台所つき6畳、共同便所、風呂なしの木造アパートだった。代ゼミに登録したものの小田実や鈴木武樹などの名物講師の授業だけ覗いていつも渋谷全線座に通っていた（B級映画3本立て100円だった）。だが世間は大変でベトナム戦争、キング暗殺、新宿騒乱、3億円事件とあり、年明けても安田講堂事件などで東大と教育大は入試中止……生活実感なく映画と世間をキョロっていたから町の記憶は不鮮明。いや脳内地図ではピンポイントで色々記憶しているのだが、先日、偶然この町が現場だったので歩いてみたがまったく思い出せない。東京で50年前の場所を見つけるのは不可能なのかもしれない。
②新潟市米山：変わり果てた点では新潟駅南がすごい。父の転勤に伴い1957～1959年の小学生時代3年間を過ごした米山以南は亀田蒲原郷の湿地、掘割、田舟、天然ガスが残っていたが、新潟地震(1964）からの復旧＆都市整備で往時の面影がまったくない。脳内地図は鮮明に残っているのに……
③佐渡市新穂：脳内地図だけで、1955年頃の自分の町を閉鎖店舗のシャッターに描かせてもらった（2005年？両親介護で帰省中）。周囲の古老から指摘されて3ヵ所くらい修正したいところもあるが、機会がない。でも新穂町が人と店で溢れていた記憶はカタチにできた。
