h.Tsuchiya

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少年の「こころの成長」を書いた本

 たぶん高校生の頃だったと思うが、皆が読む必読書みたいなのがいくつかあって、その中にドイツの作家ヘルマン・ヘッセの『車輪の下』と『デミアン』があった。どちらも主人公が順調だった幼少年期を終える頃にかなりシンドイ体験し、葛藤する。ハッピーエンドにならない。今も朗読ものの中にあるから、誰でも寝ながら鑑賞できる。
 少し離れて観れば、この種の本に共通しているのは、主人公の「こころの成長」をテーマにしていること。こういうのをドイツ文芸界では「ビルドゥングスロマーン(Bildungsroman)」と呼ぶ。英語では「coming-of-age story」と呼ぶらしい。日本では自己形成小説や成長小説、教養小説などと訳されたようだが、今もこういうジャンルがあるのか、本ではなくコミックやアニメになってたりするのか?『オズの魔法使い」や「魔女の宅急便」などがそうだとする説もある。……う~む、考えてみると、これは特別なことじゃないね。そういうくくり方が大げさすぎる。少年・少女が主人公の物語ってほぼこれだね。自分がそういうものから随分「遠く」へ来てしまっていることを忘れていたよ(笑)

25年目の「9.11」を観る

 米国にとっては「パールハーバー以来の」そして「初の本土襲撃」だった2001年9月1日の4件同時多発テロ。それから25年目にあたって、出版社で科学教育団体の「ナショナル・ジオグラフィック(通称「ナショジオ」)」が、ドキュメンタリー番組を公開した。2話仕立ての長編だ。
 当時、様々な現場にいた人達が事故を縁で遭遇し25年目に再会する話、助けてくれた相手への感謝、「自分だけ生きた」という後ろめたさ、救助に身を捧げた警官や消防士を悼む、負傷者のトリアージ(検傷分類)体験話、同ビルが10年前にもテロを受けた警備員の冷静な誘導、60歳になった消防士の証言等々…エピソードの洪水だ。(明日、午後1時に総集編を放映するらしい。)
 ちなみにこの実行犯でムスリムの「アルカイダ」への報復攻撃は、ビンラディンの射殺で幕を下ろした感はあるが、宗教的原理主義者は逆に蔓延している気がする。静かに浸透する日常的なinvasion(侵入)が一番こわい。

少し「やさぐれる」か!

 少なくともこの10年ほどは酒、煙草、女、ギャンブル、喧嘩などとは無縁に過ごしてきた。お陰で老化問題以外にこれというトラブルはなかった。でもその反面、「角のとれたこじんまりした人生」の途を進んでいる、下りの坂道を転がっている気がする。
 1994年に73歳で亡くなったドイツ系米国人のチャールズ・ブコウスキーという作家・詩人がいる。彼が亡くなる少し前あたりに彼のエッセイ集などをまとめて読み、はまっていた。『町で一番の美女』などは実に素敵な本だ。
 この人、決して行儀の良い聖人風文化人ではない。郵便局員の仕事をしながら執筆をしていたのだけど、とにかく呑兵衛である。オールドパンクとかアンダーグラウンド系と称される。日本語だと「やさぐれている」のだ。
「こじんまり」ロードを歩んでいる自分には真逆のパーソナリティであるから憧れる。そろそろ地味な老人ぶるのはやめて「やさぐれ爺」に化けようかな、と本気で思っている。

ホットケーキとパンケーキ

 今日、久しぶりにホットケーキを焼いた。200gの小袋が3つ入ったものを買ってきて(税抜き279円)、1袋だけ使用。これに牛乳150㏄と卵1個を加えて混ぜ、4分(=50g)しつつ焼いた(ちょっと焦げた)。シロップとバターをのせてパクリ。既製品で最初から糖分も入っているから少し甘くておいしい。塩煎餅とクラッカーばかりだったオヤツに飽きていたから丁度良かった。
 作りながら「もっと小さく薄く焼いても良かったなぁ」と思った。念頭にあったのはコンビニなどでメープルシロップやホイップクリームを挟んだヤツだ。普通は「パンケーキ」という名前で売られている。
 ではホットケーキとパンケーキはどう違うのか? 答えはフライ「パン」で焼いたデンプン溶き粉(米粉含む)は厚みや大きさに関わらず、すべて「パンケーキ」。「ホットケーキ」というのは日本の小麦粉屋がつけた国産名称。たしかに「アイスケーキ」でも「ショートケーキ」でもないからね。観光地ではメチャ膨らませた「ふわふわパンケーキ」が流行っている。さすがにインバウンド相手なので「ふわふわホットケーキ」とは呼ばない

米国史上の伝説の人5選


 

●ハリエット・タブマン
 今年7月トランプ大統領は、黒人女性ハリエット・タブマンを描いた新20ドル札の発行計画を凍結した。彼女は奴隷解放・逃亡作戦の「地下鉄道」リーダーだった。
●ジョニー・アップルシード
 初期の開拓者の1人で熱心なキリスト教徒。リンゴの種(アップルシード)を持って西部を回り、種を植えていった。誕生日の9月26日は全米の記念日。絵はノーマン・ロックウェル。
●ポール・バニャン
 西部開拓時代の怪力無双で大男(身長8m)の木こり。相棒に青い毛の巨牛ベイブを引き連れ、一日で山一つを更地に出来た。スケール大きなホラ話が一杯。
●ペコス・ビル
 西部開拓時代を舞台としたホラ話によく登場するカウボーイ(投げ縄で竜巻を捕まえたとか)。ディズニー映画のキャラクターにもなっている。
●ジョン・ヘンリー
 19世紀、西部に伸びる鉄道建設の労働者で、怪力を生かしたハンマー使いの名手だった。資本側が蒸気ハンマーに替えようとした際に対抗して競い、勝ったものの即死した伝説。

新宿ウロウロ3時間半

 四谷三丁目の自宅から地下鉄で2つ目が新宿三丁目。ホームからすぐに「ビックロ」(BICカメラとUNIQLOの合同店舗)に入れるのも便利だ。その7階にはより低価格のブランド「GU」も入っている。今日はそこへTシャツ買いに。簡単にチャチャッと終わる買い物のはずだった。しかし……

 最初のつまづきはセルフレジでGUアプリをスキャンして清算した際にアプリを入れた携帯をそのまま置き忘れたこと。気づかぬままにDAISOにも回って小物を現金で購入。そして帰路について、改札を抜けた時に、携帯が手元にないこ


とに気づいた。慌てるとドジを重ねるもので、折り返しの地下鉄に乗るつもりがなぜか逆の赤坂見附方向に…。気づいて四谷で乗り換えるのだが、ここは跨線になっているホームだから遠回り……新宿三丁目まで戻ってきたが、勘が狂って改札はホームの逆方向だった。やっとのことで「ビックロ」の「GU」に戻ってセルフレジへ。監視のお姉さんがすっかりわかっていて、「これですね」と返してくれた。ニッポン、すごい!
 そんなこんなで家に帰り着いたのは3時間半後。とんでもないウロウロ状態だった。明日、ワシは喜寿(77歳)の誕生日。いったいどこまでこのウロウロ・フラフラ人生は続くんだ?

 

「綿の花」を巡って

「立春」「夏至」などに代表される季節の分類(表現)法に「二十四節気」がある。春夏秋冬の四季をさらに6つずつに分け、合計24の節目として季節を把握する方法で、これが明治以降に新暦用に改定されて、暮らしの実感に即したものになる、それぞれにゆかしい名前もついた。たとえば今日8月24日は「処暑の初候」で「綿柎開(わたのはなしべひらく)」とある。
 この綿花(cotton)を摘んで紡いで織ったのが木綿。柳田国男が『木綿以前のこと』で書いているのは、「麻布より他に肌につけるものはなかった」と書く。後に絹も出たが、木綿ほど扱いやすく柔らかで染めやすいものはなかったとも書いている。綿花=木綿の普及は世界中に浸透した。米国南部の黒人奴隷の多くは「綿摘み労働者」だった。1940年にレッド・ベリーが唄った『コットンフィールズ』は、後でCCRもカバーしている。名作映画『コトンクラブ』は実在のクラブで禁酒法時代にギャングの溜まり場でもあったし、錚々たるジャズミュージシャンの活躍の場でもあった。キャブ・キャロウェイが『ミニー・ザ・ムーチャー』を指揮する姿は『ブルースブラザーズ』にも登場してオマージュになっていた。