h.Tsuchiya

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「香港の地下国歌」が唄われる時

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海闊天空

 SNSやブログで政治寄りのことは書かないと決めているのだが、どうも香港が気になって仕方がない。6月末に「香港国家安全維持法」(国安法)が施行され民主化活動家たちが次々と脱出している。一国二制度の崩壊だ。2014年の「雨傘革命」のような抵抗はもう無理なのか……写真は2014年のデモに集まった人々の合唱風景。「自由な自分は、いつまでもこの歌を唄って千里を歩き抜く」との歌詞で、タイトルは『海闊天空』(1993年)。作ったのはBEYONDという香港ロックバンドの黄家駒(ウォン・カークイ)。今の香港の情況では集会すら難しいが、台湾の人たちは応援集会でやはりこの歌を唄っている。日本語歌詞もある。別名「香港の地下国歌」……BEYONDは日本デビューを進めていた矢先、フジTVのバラエティ番組で黄家駒がセットから転落して死去するという事故が起きた。遺体が香港に戻って行われた葬儀が27年前の今夜から明日にかけてだった。痛ましい限りだ。日本人でこの事件とこの歌を覚えている人は少ない。それがまたせつないが……世界に散らばり始めた香港の人たちのココロを繋ぐのは、この歌だけではないかと思う。

いまだ御しかねる?わが「ソウル」

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 いくつか穴の開いた皮袋に、体(ボディ)と脳(ブレイン)とココロ(ソウル)を詰め込んだ生き物が人間だとすると、70歳のオレの場合、体と脳は相応にガタがきており、時にダマし、時に妥協して動かしている……ココロ(ソウル)の方も、「目立たぬように♪はじゃがぬように♪似合わぬことはむりをせず」(河島英五『時代遅れ』)と言い聞かせて抑え込んできた……そればかりか、ココロにも”栄養”をと思い、良き書画や音楽や映画もたくさん与えてきた。煙草も酒もギャンブルも姉ちゃんも遠ざけて無用な刺激を与えないようにしている。とくに帰京してからのこの10年はそうだった……しかし、いまだ御しかねる。どうも抑え続けると飢餓感が増すらしい……この頃は”外食もの”で暴れる。弁当を持っているのに、「回転ずし」に行って8皿(約18貫)も食べる(スシローだから1160円で済むんだけどね)、またバーガーキングがワッパーJrの半額セールを始めたら、腹も空いてないのに食べると言ってきかない。それも2個。だから半額のメリットはなし。おまけに「コーラ」の「オレンジ&バニラ」味を呑もうとする。旨くないと頭はわかっているのに、だ……”外食もの”に傾いて暴れているうちは、まだ平和かなと思うが、これが変な承認欲求や社会の理不尽さに向かうようだとアブナイ。悪しき事例がゴロゴロしている時節だから。

建設現場に咲いた「朝顔」?

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 今年の入谷朝顔市はコロナで早々に中止決定(通信販売のみ)。毎年7月なんだからもうちょっと様子を見て方法を一考すれば開催できたかもしれないが……ま、止むをえませんね……代わりに、というわけじゃないけど、わが工事現場で早めの「朝顔」が開花しました。といってもこれは業界用語。落下物防止のネットないし板を通路上などに設置するもの。斜めに開いた格好が、どことなく「朝顔」。足場屋の用語はブレス、ラッセル、クランプ、アンチなど分かりにくいのが多いけど「朝顔」はなかなかイキ……ついでに朝顔二題噺をしましょう。まず、加賀のお千代さんの有名な俳句「朝顔に~」だけど、正しくは「朝顔や~」。だから切手にする際もこちらを採用したんだって……もうひとつは、やはり花ではない「朝顔」で、男性用の小便器を指す。漏らさぬように、この格好になるのは道理。その便器も明治の中頃には藍染付が全国に流行。北前船で景気の良かった佐渡島でも、金持ち旧家で何度か見かけた。こういうの復活してもいい気がするんだけど……。

「麦秋」と小津映画のお茶漬け

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小津のお茶漬け

 今週土曜日(30日)から旧暦七十二侯の「麦秋至」に入る。前年秋に蒔いた麦の収穫時期だから梅雨入り前のこの時期が「麦秋(ばくしゅう)」。初冬の「小春日和」みたいなもんで言葉に迷わされるけど、ステキな季語……小津の映画『麦秋』(1951)は、原節子の紀子三部作(他2つは『晩春』と『東京物語』)の中でも、一番好きかも。その中で凄く印象的なシーンは、原節子が台所で独りでお茶漬けを食べるシーン。他人がすすめる縁談を断って、妻を亡くした兄の親友のところへ嫁ぐことになるまでの、彼女の静かな決意を象徴している感じ……小津がお茶漬け好きなのか脚本の相棒・野田高梧が好きなのか知らないが、翌年にはその名も『お茶漬けの味』を撮っている。上流階級出身の妻(木暮)と庶民の夫(佐分利)の間がぎくしゃくしていたのだが、最後は妻が糠漬けのキュウリをオカズにしてお茶漬けを用意し、二人で食べる。それが夫婦の睦まじさを再構築するきっかけになる……この映画もおすすめ。う~ん、影響されやすい私めは、佃煮と一夜漬けの瓜かなんかでお茶漬けを食べたくなったのであります。

季節はちゃんと巡って「ソラマメ飯」

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ソラマメごはん

 今年も大家さんから、千葉の畑で育てたというソラマメを大量にいただいた。「保存きかないから早めに食べてね。茹でるなら2分くらい」とのアドバイスも……ではでは、と早速全体の約3分の1(1kg程度?50粒くらい)を塩味の茹で豆に。う~ん、陽春というか初夏っぽいというか、旬の味と香りがブわ~っ……ひと晩明けた今日は、残り2kg分のサヤ向きと切込み(これをやると萎んでシワシワになることもなく、塩味も入りやすい)をし、その間に米2合を炊く。昆布に粉末出汁と塩入りだからこれだけでも十分旨い。「ソラマメご飯」は生豆から炊くと豆が茶色くなるから、別に茹でておいて、炊きあがったら混ぜ込む……塩コンブと「ゆかり」を少しちらしてパクつく。旨いに決まってますよ……残りごはんと豆は、すぐにパックして冷凍。冷めてからだとやはり豆の色が落ちる……さて、何を「お返し」にしようかと迷うのも愉しい。大家さんはビール好きだから「コロナビール」にしようかな。「敵を呑んでかかろうぜ!」と……

「巣ごもりメシ」セロリ特集

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セロリもの

 100均ローソンで見つけた米国産セロリ。なじみのもの(イラスト)より緑色が濃くて株ごとドカと入って215円。前に農薬問題があったけど、商社の改善策を信じて購入。これを冷凍用、冷蔵用、漬物用に3分割……(中上)最初に作ったのはセロリとニンニクをたっぷり入れたケチャップソース。タバスコ効かせてベーコン入りパスタの「アラビアータ」に……(中下)残り物のビア・ソーセージとセロリをオイスターソースで味付けしたチャーハン。一夜漬けもイイ感じ(塩は控えめ)……(右上)今日の昼に作ったのは「ケンミンの焼きビーフン」。安くて簡単でおいしいから大好き。残り物野菜とセロリをたっぷり加えて蒸し焼き。お好み焼きなんかで使う干し赤エビも彩りに……てな具合で、巣ごもりメシのテーマ食材「セロリ」大作戦を展開。あっという間に半分くらい使った感じ。テーマ食材決めておくと献立に迷わないしムダな買い物をしない。飽きぬようにするアイデアを考えるのが愉しい……(右下)オヤツは、細切れにしてシロップ(砂糖汁)で保存したおいたレモンのソーダ割り。

テイクアウト商売に想うこと

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 食べ物やさんなどが「テイクアウト」に活路を見出そうとし、またそれを利用することで応援しようという取り組みは良いことだと思う……でも、せっかくの機会だから、「自分ちのを買って」ばかりでなく、よそのものと比較検討する機会にしたらどうだろう? 価格、品質、容器、配達方法など、どこかしら学べることはあるはず。同業者なら「物々交換」してもらい、たがいの感想などを交換すれば良いだろう……佐渡で「トキの里山弁当」をやっている時も、使ってみたい食材のお店などと似たようなことをやって、得るものが大きかった……この考え方なら、自分の商品の価値を客観的に見られる。さらに進めたら「コラボ商品」も生まれるかもしれないたとえば地鶏自慢の村と柚子とかハーブなどが特産の村が結べば新しい「何か」が生まれる……自分が「地産地消」が好きでないのも、「自己中」が、拡がりの芽を摘むと思うからだ。「自分のを買って」「自分の村に来て」というのなら、自分も買ったり出向いたりしなくてはフェアではない。世間は広いのに……冷凍・加工・素材・流通など異業種の人が助けてくれることもある……そのコーディネイト、情報ハブとして「地域商社」を提唱し続けてきたが、難しい仕組みは後回し。まずは、テイクアウト弁当の「物々交換」から始めてみるのはどうだろう?