h.Tsuchiya

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2022-01-01から1年間の記事一覧

イヴの夜と夏の砂漠と

カナダ人ホリー・コールの唄う「I'm calling you~♪」のカン高くももの哀し気な聲が終日頭から離れなかった。現場で低い陽射しをまともに受けて皮膚感覚が半年逆ネジを喰らったからかもしれない。そう、これはドイツ映画「バクダット・カフェ」(1989)の主題…

冬至の透視図2022

今日は冬至。日の出は6時47分、日の入りは16時32分だったから昼間は9時間45分、1年で一番昼が短い日だった。古人は沈んだ太陽は仮死状態になるが翌朝には蘇ると考えた(一陽来復)、明日から日を追うごとに昼が長くなる。大好きな節季の一つ。 写真は今日の1…

一年の「回顧」もほどほどに

あと2週間で今年も終わるので人並みに1年を振り返ってみようかな……3ヵ月の入院を「卒業」したのは去年の12月21日。そのまま3月まで療養兼ねながら生活再建のバタバタ(主に役所巡り)が続き、迷いながらも仕事についたのが4月下旬。実際には5月の連休明けか…

「語り部」責任?両国橋2題

今日14日は赤穂浪士討ち入りの日。「忠臣蔵」好きとしては日本人が忘却せぬよう「語り部」の責任感で何か話さねばと思う。現場が両国橋に近かったからその話を2つ。 一つは義士の一人で煤払いの竹売りに化けた大高源五が、俳句の師匠であった蕉門・宝井其角…

気分は「もっとフルーツを!」だが

旬の果物をたっぷり食べたいが、値段が高すぎたり多すぎたりして買いそびれる。そんなわが家に久々に複数種の果物が揃った。柿にバナナにみかんにリンゴ、ついでに?白桃のヨーグルトも足すと5種もある。ワーイ (絵はP.セザンヌ。ドクロと一緒の静物!スゴ…

「駅メロ」にも盛衰あり

鉄道開業して今年で150年、東京駅ギャラリーも素敵な展示があるようだ。それを意識していたわけではないが、今日、東海道線で川崎の現場に行く途中、品川駅ホームで聞いた発車チャイム(駅メロ)が「汽笛一声新橋を~♪}の鉄道唱歌だった。でも歌詞の出だし…

「人の行く裏に道あり」の紅葉散歩

NHKBSで「赤ひげ」シリーズが断続的に続いており、小説(山本周五郎)とも映画(黒澤)とも違うオリジナル脚本らしい。でもその舞台が小石川養成所であることは変わらない。時代は享保、実在の町医者がモデルで。その場所は「後楽園」にあった。今はドーム球…

「老害」と言われる側のヒヤヒヤ感

今週の地下鉄車内広告で目を引いたのは、内館牧子の本『老害の人』だ。それもシルバーシートの場所に掲示されていて笑ってしまった。100万部突破らしいが、内容は、引退して娘婿に会社経営をゆずったはずの会長が、どっこい出張ってきて「老害」を振りまく話…

人形町は「浮世の町」?

仕事は生産的ではないが色んな町に行けるのが愉しく思える時がある。先日の現場は日本橋人形町だった。 隣町・蛎殻町の水天宮で祈った「有喜」の子は、この世が「憂き世」でもあることをまだ知らない。長じて裏切りや悲しみや不条理をさんざん味合わされてそ…

「11月」って「ヘビー」な月じゃない?

個人的に、1年12ヵ月で一番影の薄い印象があったのが11月だった。朝夕は寒く、日はみぢかくなる一方で、印象的な祝日もない。それがこの数年で変化して一番「ヘビー(しんどい)」気分になる月になった。 4年前の11月には初めて交通警備員という仕事に就いた…

昔住んでいた場所

①大田区長原:「♪池上線の走る町に~♪」(西島三重子)住んでいたのは1968年3月からの1年。浪人を決め、就職で上京した姉と一緒にミニ台所つき6畳、共同便所、風呂なしの木造アパートだった。代ゼミに登録したものの小田実や鈴木武樹などの名物講師の授業だ…

品川v.s.大田の「大森」争い

今の現場は大田区。ここは大森と蒲田が合併して生まれたから「太田区」は間違い。それほど「大森」の存在感は大きいし、海苔養殖、馬込文士村、競艇場など多彩な歴史もある。その一つにエドワード・モース(モールスと呼ぶべき)が日本で最初に発見した「大…

ローズマリーからウクライナの話へ

先日まで通った現場は、マンションの狭い植え込みに多彩な植物が植えてあった。とくに目についたのは香草の「ローズマリー」。葉を摘まむと松の葉に似ているが、甘くもある爽やかな匂いがした。気に入って今日はドライの香料を買ってきた。 香りを楽しみなが…

「寒暖差疲労」ってヤツかも……

おとといまでは27度あって日向では暑かった。昨日は雨も降ったが22度だった。そして今日はいきなり13度。雨と時折の突風で、より寒く感じてブルブルだった。それだけでなく、何となくイラついて、攻撃的な気分だった。外での立ちッぱ仕事を「シンドイなぁ」…

『生きる』のリメイクと「公園」の今

来春、東宝が配給することになったのが、黒澤明『生きる』の英国リメイク版(英題「LIVING」)。脚本はカズオ・イシグロで舞台は第二次大戦後の英国。すでに各地の映画祭でも上映され、とくに志村喬の役を演じたビル・ナイの評判が良い……今のところ、予告編…

「モノ言えば唇寒し」は秋の心?

この句は「秋の風」と結ぶ(秋は穐の字)。秋もめっきり寒くなって、話そうと口を開けたら冷っとした……という繊細かつ新鮮な感覚。さすが芭蕉、と言いたいところだが、一般的な解釈は「人の欠点をあげつらったあとは、自分が不快な気分になり、対人関係も気…

還暦から絵師になったキーヤン(80歳)

その作品を知ったのは、京都旅のあるVlogで粟田口・青蓮院の襖絵が紹介されたのを見てからだ。強い輪郭線と陰影をつけた鮮やかな地色で描かれた蓮が強烈だった。伝統的な日本画とは違う……で、調べたら木村英樹という1942年生まれで京都市美の図案科を出た人…

昔取った”杵柄(きねづか)”ってヤツ

あるYouTuberが大宮の鉄道博物館で、元国鉄の機関士だった祖父を「D51シミュレーター」に載せた。すると、ふだんは「ちょっとボケ気味」という祖父が急にシャキッとし目つきまで変わった。インストラクターにまず尋ねたのは牽引車両数や燃料積量、乗客数など…

「サイゼ」で昼飯のルーティン

仕事日の昼飯に、以前のように自分で作った弁当を持参したいのだが、まだ踏み切れない。イングリッシュマフィンのサンドイッチにしたこともあったが、ゆっくり食べられる場所が限られるし、面倒なので止めた、他の職人や勤め人のように松屋や日高屋でサクッ…

情緒に浸る「おわら風の盆」中継

昨晩(9/1)から明晩(9/3)まで富山・八尾町で伝統の「おわら風の盆」が3年ぶりに開催され、いくつかのチャネルがYouTube中継もやっている(写真は越中八尾観光協会)。町流しと舞台公演の両方が観られから晩酌しながら鑑賞するのが良さそうだ。 立春から二…

秋刀魚は「さまな(狭真魚)」がなまった?

現場近くに定食屋「やよい軒」の店があり、「9月2日から秋刀魚塩焼き定食」を始めるとポスターにある。旬だから食べたいが、何年も不漁・高騰と報じられたので積極的に食べる気は起きない。塩焼きよりも和歌山・新宮で食べた「さんまの姿ずし」や新橋・玉木…

小雨でも決行「神宮外苑花火大会」

仕事の帰り時から四谷三丁目駅付近が混んでいた。今夜7時半から明治神宮外苑で3年ぶりに花火大会が開催されるので、この駅と信濃町付近から会場に向かう人がたくさんいるのだ。浴衣姿も多い、しかし、あいにくの小雨。傘さしながら、煙も雲に遮られて晴れな…

『銀河鉄道の夜』と「幸(さいわい)」

仕事現場近くの掲示板に1枚のチラシが掲出された。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を音楽と朗読付きのミュージカルでやるという。区民割引もあって「意識高い系文化タウン」らしい。俳優のことは知らないが、「ほんとうのしあわせ」……ってなんだろう、という副題…

「朝焼け」と「お盆ブルー」

明け方5時前にひとしきり雨が降ったようだ。寝ぼけ眼でカーテンの隙間から見えた空が真っ赤だった。驚いてベランダに出ると朝焼けの空に虹までかかっていた。だが近所は誰も気づいていない。ネットで中継している奴もいない。なんてことだ!こんなに胸騒ぎさ…

ひろみ君の「アチチ」を唄ってみようかしら

一度降った雨を取り消すように連日33度越えの猛暑が続く。現場では足場の鉄パイプが熱せられてうっかり触ったトビの兄さんが思わず「アチッ!」と叫んでいる。街なかや電車では人々が「フゥ、アチーヨー」と言いながら携帯扇風機を当てている。まさに「カン…

好不好?某亀先生的日常和人生

住宅街の角で通行禁止の看板を立てて立哨。すると何人かの通行人が右手の家の庭先をのぞき込んで行く。「いるかな~?」とか「タケちゃんおはよー」なんて声をかける人もいる。気になってよく見ると大きな水鉢の中から亀が首を出し、半眼で空を見ていた。頭…

寛永寺「月の松」に癒されたよ

上野広小路から京成上野駅前を通るのが中央通り。基準道路なので、たかが「幅寄せ」(車線変更依頼)といえども有資格の警備員が配置される。だが、半日もやっているとイライラが溜まってくる……車線変更せずにギリギリですり抜ける田舎モン・アルファード、…

ジビエの「予告ネタ」回収

ここに「後日報告」なんて書きながら、放置してしまうことが多い。誰に責められたり望まれたりする話題でもないからどうでもいいんだけど、ジビエ肉のことは思い出したから書きます。 大家さんからイノシシのチョリソーと鹿をいただいたが、チョリソーの方は…

あるJC(青年会議所)への歯がゆさ

今や夏の風物詩である野外ロックフェス。昨年はコロナ対策なしで密なコンサートをやった結果、感染者が出て世間のバッシングを受けたものもあったし、「万全の対策」過ぎて声も出せないショボくれた「大コンサート」もあった。では今年はどうなる? 世間の「…

大好きな駅弁が食べられないのか!

JR東京駅を経由して帰宅するたびに、駅弁屋「祭」をのぞくのだが、夕方には大抵売り切れているのが、大増の「深川めし」。何度かの挑戦で、やっと昨日ゲットできたのである。うれし~。 味噌味で炊いたたっぷりのアサリとゴボウ、ネギがごはんの上にのってい…