「時は元禄15年師走半ばの14日……」そうです!今夜は赤穂義士討入りから322年目。自称忠臣蔵語り部としては何かを伝えねばならぬ。ということで行ったのは高輪泉岳寺の義士祭(ぎしさい)。晴れた土曜の昼下がりとあって境内は大変な混雑。墓参りの列は2時間待ち。人混みは門前から第一京浜、高輪ゲートウェイ・シティの工事現場前まで続く。これは義士扮装の隊列を観んとする人々でやはり2時間前からたむろしているらしい。実際の隊列はショボかった(笑)。
松の廊下で刃傷沙汰を起こして即日切腹を命じられた内匠頭がここに祀られているのは浅野家が泉岳寺復興の5大名の一つだったからで。代々の菩提寺だった。吉良の首級を挙げて本懐を遂げた後、寺坂を除く大石以下46名は熊本細川藩ほか4藩に預けられ、そこで切腹し結局泉岳寺に葬られた経緯がある。(余談:細川家に預けられた17人の中には25歳のイケメン磯貝十郎左衛門がいたが、給仕役に扮した娘おみのとの再会と、ホンネの吐露。そして自死というすごいドラマが大石らへの切腹下命と前後して起きる)。
屋台がたくさん出ていたが「切腹最中」という刺激的ネーミングの菓子を購入。ギュウヒをあんこで包み最中の皮からはみ出すように包んである。新橋・新正堂のヒット品で5個入り1700円、味は普通だった。
実は泉岳寺に来る前に自分は新橋で「セップク」した。といってもこちらはフグのコース料理だから「摂鰒」である(笑)。チェーン店の「玄品」でテッサにテッチリ、唐揚げ、雑炊などが出てきて税抜き12,000円。財布には痛いが旨かった。咀嚼に難のあるジジイが年に一度くらい舌を悦ばせてあげるのは悪くあるまいと自分に言い訳した(笑)