h.Tsuchiya

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変えたがる奴、変えたがらない奴

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 こんなことを書きたくなった理由の仔細は省くが、どこにでもある話だ。たとえば先日起きた大韓航空機副社長の40歳のバカ女(会長の娘)のことでも思い浮かべてほしいが、ああいうバカが頭に立った組織というのは、バカボスに追随するイエスマンしか出世できない。そうなれば、どこかで変な慣行がまかり通り、業務に支障が出たり、顧客満足度を下げたりする。少しでも常識と普通の知性のある社員なら、「これはおかしい! 変えなくては」と思う。しかし、その意見が通ることはない。バカボスのところまで上申が行きつかないうちに潰されてしまうのだ。最後は直訴に踏み切ってみても、結果はもっと悪くなるだけで、干されたり、辞めざるを得なくなったりする。そういう事例を嫌というほど観てきたサイレントマジョリティは、ここで「変えることは損、少なくともウチの組織では悪」だと学ぶ。かくて圧倒的多数が「変えたがらない奴」になる。かの大航空会社は、こういう空気になっていたはずだ。

 どこにでも、バカボスがいる、そしてそれにヘイコラするイエスマンの直属部隊と「変えたがらない」多数だけの組織になる。世間には、風通しの良い、自己変革・自浄能力を持った健全な組織よりも、こういう現状維持にやっきの組織の方が多いらしい。みんな、わずかな金と、みすぼらしい地位と、誰にも評価されていない世間体のために、口をつぐみ、行動を抑制する人は多いようだ。

 ボクは、いつもどこでも、なんでも「変えたがる奴」派で長い人生をやってきた。そのためにムダな労力、金銭、気遣い、嫉視、嫌味も受けたが、別に気にもしていない。だからそういう例外的人間が「変えたがらない奴」のことをいくら言い立ててもしようがないようだ。

 それよりも本当に賢い奴は、「変えてしまえる奴」だろう。だめな同僚や上司や部下を、なだめすかし、仲間に引き入れ、なんとなく根回しをすませて、確実に地歩を築いて、何かを変えてしまう。こういう奴の「お手並み」を少し見習ってみたいと思う。今、ブラックと言われている企業、その予備軍、まさかと思える大企業、やっぱりと思える公共法人……そんな中に、こういう凄い奴がまったくいないわけでもないだろう。話題になっている組織が、これからどうなるか、見ものじゃないか。