h.Tsuchiya

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仕事前、空には「有明の月」

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 (半月ぶりの投稿)……今の現場はたまたま江東区有明に近い。日の出が早くなって6時半過ぎには空が明るむ。今日は西の空にまさに「有明の月」。満月より数日経てるから少し欠けているが、なかなか良い姿。大きなクレーンに朝日が射すと対照的でさらに風情がある……だが、「有明」という言葉には明け方(dawn)の意味しかなく、秋の季語という他になんの情緒も伴わない。藤村の『夜明け前』は明らかに明治維新で明ける新時代を意味するけど……ところで「夜明け」には明るさの順番があって、まだ明ける前の時間が「暁(あかつき)」、東の雲などが明らむと「東雲(しののめ)」、そして太陽が顔を出すと「曙(あけぼの)」と使い分けたらしい。昔の人は、観天望気に長じていたから感覚が細やかだ……ふと、蒲原有明という筆名の詩人がいたなぁ、と想い出した。どういう人かはさっぱり知らんが、名前が印象的だった……半年以上過ごしたこの現場だが、今月下旬に建物が完成した時点で、わが勤務も終り。仕事前に風流気分にひたれるのもあとわずかだ。