h.Tsuchiya

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爺飯28 カキ煮のっけ丼とゴボウ巻き

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 青森市場名物「のっけ丼」に倣って、ご飯の上に刻みレタスを敷き、カキとシイタケの時雨煮と玉子焼きをのっけて完成。仕事しながら缶ビー片手にチャチャッと食うにはこれが一番。濃い味にしたカキと少し甘めの玉子焼き、シャッキリレタスが旨かった。爺飯はついつい煮物ベースで茶色くなってしまうから、いつも彩りを気遣う。煮汁で作ったトリ胸肉のゴボウ巻きは、明日以降の保存食。

爺飯27 ビスケット

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 食育では「おやつは第4の食事」と重視するが、ジジババにはただの「口すさび」。漱石は英字ビスケットをよく食べた。できの悪い学生の答案を採点しながら「(荻生)徂徠は炒豆を齧って古人を罵るは天下の快事なりといったが、自分は、ビスケットをかじって学生を罵るは天下の不愉快なり」と愚痴った。その弟子・内田百閒も朝食はこれと牛乳。でも「IやLは画が少ないので歯ごたえがない、BやGはたいがい腹が潰れて一塊りになっているから口の中でもそもそする」とぼやく。一方、「ビスケットには固さと、軽さと、適度の薄さが、絶対に必要であって、また、噛むとカッチリ固いくせに脆く、細かな雲母状の粉が散って、胸や膝にこぼれるようでなくてはならない……」とビスケットの「あるべき姿(ゾルレン)」を600字余りも費やして熱く語るのは、鴎外の娘・森茉莉だった。ビスケットは奥が深いなぁ。

『2ペンスを鳩に』の記憶

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ウォルト・ディズニーの~』話つづき。完成した『メリー・ポピンズ』(1964年)を見ながらエマ演じるバトラーズが号泣する異質のシーンで使われる曲が『2ペンスを鳩に』だ。自分がこの曲を知ったのは翌年に出たブラザース・フォーのアルバム。グリーンフィールズや500マイル、七つの水仙、花はどこに行ったのなどの歌詞も全部これで覚えた。当時高校1年、クリフリチャードや洋画音楽やビートルズと並行して聴いていたことになる(文化放送「9500万人のポピュラーリクエスト」で?)…記憶としては別々の現象のようになっている。「記憶の曖昧さ」はイシグロ的かも、なんて気取ってられん「3歩で忘れる鳥(ハト)アタマ」のクチなんだから。

やっぱりエマ・トンプソンが好き

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カズオ・イシグロノーベル文学賞を受賞して良かった。彼の作品を曖昧で憂鬱という人もいるが、映画化されるとその良さを理解する人が増えるように思う(日本のM氏とは真逆)。『日の名残り』もその一つ。この映画はアンソニー・ホプキンスエマ・トンプソンという役者の力も大きい。個人的にはエマが好き。『ハリーポッター』などでもおなじみだが、一番は『ウォルト・ディズニーの約束』(Saving Mr Banks (2013)。『メリー・ポピンズ』の作者パメラ・トラバースを演じた。ディズニー役のトム・ハンクスも引立て役だ。この時54歳の彼女は、頑固だが賢く、繊細で内面の美しさで惹き付ける女性の魅力が溢れている。

日本の「田舎」が救われる?

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景勝の大歩危小歩危で知られる四国・三好の祖谷は人口200人を切った限界集落。だが、外国人観光客が確実に増えて、自然と日本の古き良き暮らしぶり、何よりも地元の人との暖かな交流に満足して帰る。その数、2007年546人から2016年には1万人突破。こんな田舎を好む外国人は知的なレベルも高く、感受性も豊か。マーケットの16%(アーリーアダプタまで)つかめば十分だ。規模は追わない……日本が観光で生き残る道はこれが一番ではないか?

尾鷲は「オワセ」か「オワシ」か

三重県南部の漁港に取材旅行で来た。小さく静かな良い町だが、読み方に迷った。普通は「オワセ」だが昔の駅名表示は「オワシ」とあるし、合併前の尾鷲町も「オワシ」。それの正否を年寄りに聴いても、「そぉりゃ、オワシェじゃァ」との返事。一体どっちなんだか、聴き取れないまま、いつしか「オワセ」になったらしい。
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生真面目過ぎない生き方

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小林秀雄中原中也に書いた手紙が見つかった。枝野氏が新党「立憲民主党」結成。ラスベガスで銃乱射事件……今日も色んな事件。どうも肩が凝る。ふと思い出してYouTube鹿児島実業高校の「笑える新体操」部。樋口靖久氏が16年前から演出するようになって人気爆発。自治体の催事などにも呼ばれる。インターハイで10位前後なのは「生真面目すぎる審査員」が良くない。これ見ながら晩酌してたら肩の凝りが少し取れた。(写真は持ちネタ『一休さん』でのラスト演舞=オチ)