h.Tsuchiya

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いま再びの「いちご白書」

 イスラエルによるガザへの攻撃が止む気配はない。難民の避難先もテロ画策拠点との理由で破壊する。破壊されているインフラの多くは日本が無償援助で整備してきたものなのに、わが国首相はひと声もあげない。(写真はAP)
 一方、欧米の大学ではガザ攻撃に反対する学生の校舎占拠を警察が実力で排除している。かつてみた光景そっくりだ。たとえば同じコロンビア大学で56年前の同日にベトナム反戦を訴える学生が排除された。そのニュースも、この実話を踏まえた映画『いちご白書』(1970)も観て、官憲暴力に怒りで震えた。「なぜ『いちご』なのか?」だが、当時、学生との団交の席で学長が「こんな議論は、しょせんいちごが好きか否かといった程度のものだ」と揶揄したことに学生が反発し、火に油をそそいだエピソードからだ。
 日本でも同様の学生騒乱は頻発した。それを踏まえてユーミンが『『イチゴ白書』をもう一度』を作りバンバひろふみに贈った(1975)。歌詞の中にある「♪就職が決まって髪を切ってきた時♪」という部分がものすごくカンに触った。自分より年下でミッション系のお嬢様だったユーミンの感性がずれているのはわかるが、一つだけ下で立命館にいたはずのバンバンが平気で唄う神経が分からなかった。
 今日も、どこかで無神経な権威者が「いちご発言」をしているはずだ。対して日本の学生たちは? リクルートの就活マニュアルに沿って過ごすことしか念頭にないのか?……ま、これ以上は言わずにおこう。血管が切れるわさ(笑)