h.Tsuchiya

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ひろみ君の「アチチ」を唄ってみようかしら

 一度降った雨を取り消すように連日33度越えの猛暑が続く。現場では足場の鉄パイプが熱せられてうっかり触ったトビの兄さんが思わず「アチッ!」と叫んでいる。街なかや電車では人々が「フゥ、アチーヨー」と言いながら携帯扇風機を当てている。まさに「カンカン照りの昼は怖い♪」だ(「夜へ急ぐ人友川かずき
 「アチチ」といえばやはり郷ひろみの『GOLDFINGER'99』(1999年)。リッキー・マーチンの原曲(Livin' La Vida Loca)には「アチチ」なんてひと言も出てこない。繰りかえされるのは彼女の性格「upside,inside out」のフレーズ(何もかも逆さま=めちゃくちゃ)。ひろみ君は、この曲をカバーする際、作詞の康珍化(かん・ちんか)が書いた「濡れた指先で アチチアチ 君を人魚に 人魚にしたい」(だからゴールドフィンガー?)とある中の「アッチッチ」こそ「ひろみらしさ」でキャッチ―になるからと、何度もこのフレーズを入れてと注文をつけた。『お嫁サンバ』の「イチ、ニッ、サンバ」の経験があったからだという(「話の肖像画」より)。
 加えて、両手をクロスさせて広げたり上衣を半脱ぎにするパフォーマンスも工夫して46万枚のセールスを記録した。手を裏返すポーズの振り付けはセンベイを焼いているイメージらしい。当時44歳だが、声を含めまだ美少年風だった。リッキー・マーチンの方は27歳ながらオスのセクシーさがギラギラ。世界で1700万枚もうなづける(ふたりの動画はYouTubeで見てね)。
 ……あれから23年(綾小路公麿風に)。まだバカをしたかった当時の自分もカラオケで唄ってみたけど、もう無理だな。やっぱり緑蔭でホワ~ンと涼むのが似合いかな(場所は都内某私大の庭)