h.Tsuchiya

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爺歌62 「高齢者でも唄えるカラオケ」は?

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ジジババカラオケ

 いやぁ、正直呆れている。表題のようなバカっぽい名前でYouTube検索するとちゃあんと回答が出てくるのである……こんなことを調べてみる気になったのは、今日の仕事があまりにヒマすぎたから。「ワシはもう1年以上カラオケしてないが、果たして何が唄えるのかな?」と、思いつく歌を片っ端から口ずさんでみたら、もうもうボロボロ。声がかすれて出ない。「腹式呼吸してないからか?」と丹田に力を入れても、ダメなものはダメ……歌手数にして10人前後しか唄えないと悟った……ま、そうサボっても居られないから、家に帰ってからも一度チャレンジした(懲りない!)。検索結果、最初に出てきたのは「高齢者人気の歌」サイトだった。冒頭曲が前にも書いた『リンゴの唄』だったから、これはワシより年上向きだなと判断して次へ。それが『60代に人気のカラオケランキング』サイトだった……ベスト20曲のうちベスト3曲だけ紹介すると、第3位は『あぁ人生に涙あり(水戸黄門テーマ曲)』、2位『津軽海峡・冬景色』、そして1位は吉幾三『酒よ』だった。ま、順当かも……おもしろいのは、このランキングに男女比が付いていたこと。ここから考えたのは、女性(茶飲み友だち?)にモテたかったら女性比率の高い曲を選べば良いし、爺野郎で盛り上がるなら男性比率の高いのを選べばいいのかも、ということ……それにしても歌謡曲ばっか!GSもロック系もないのが個人的にはサミシ~。

AI(自動同定)アプリ作って欲しいな

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 仕事現場の上をかなり低空で飛ぶ飛行機を何度も見た。主翼が大きな鳥の翼に似てなかなかシブイ。でもこれが軍用機なのか民間旅客機なのかが分からない……サクッと撮った写真をすぐに解析し、「それはこうこれです」と説明してくれる超お手軽なアプリがあれば良いのになぁと思った。植物や鳥、昆虫、クルマなどの名前や特徴を知りたい時もある……AI(人工知能)による画像認識ソフトが進化しているのだから、すぐにも作れると思うのだが、誰も手がけないのは採算コストが見合わないからなのか? でも、ヒットしているアプリも広告などビジネスモデルを工夫しているのだから、やってできなくはないだろう。こちらのはAI(Automatic Identification:自動同定)アプリだね……で、懸案の飛行機である。しかたないからグーグルで素朴に、「鳥の翼に似た小型機」で画像検索してみた。すると奇特な人がいるもので、都内上空を飛んだ飛行機の画像を公開している。似ている画像からたぐっていくと、これは20人乗りドイツ製旅客機「ドルニエ228」と判明。運行しているのは新中央航空で、自分が視たのは調布飛行場と大島、新島など島しょ部を結ぶ定期便だった。あぁーッ、スッとした!……この会社はかつて新潟~佐渡航路にも就航していた(1980~1994年)という。今、佐渡には小さな空港はあるが定期便はない……ネットの中のストック情報はすごい。情報というのは関連しあうように、たくさんのフック(鉤爪)が付いているから、色んなことまでわかる……弁解するが、検索は仕事中にはやってませんから!

ゴミのような知識はポイする時代

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杜若の舞台・八つ橋

 今日、現場の傍の川原に「黄菖蒲」が咲いていた。危険外来種で他の花菖蒲にはない黄色が目立つ。同じアヤメ科でやはり水辺に咲くカキツバタ(杜若)とは違う……そのカキツバタで調べたら、古文でおなじみ在原業平の「カらごろも キつつなれにし ツまにしあれば~」の「折句」話が見つかる。句の頭文字をつなぐと意味ある5文字になる言葉遊びだ。尻の文字まで意味を持たせたるのは「沓冠(くつわかぶり)」というらしい。面白かったのは、吉田兼好が友人に「米くれ、銭も」と沓冠の歌を送ったら、「米なし、銭少し」とやはり沓冠で返歌が来たという話……現代の谷川俊太郎も面白いものを作っていた(まず横に、次いで左端をタテに読んで)。
あくびがでるわ
いやけがさすわ
しにたいくらい
てんでたいくつ
まぬけなあなた
すべってころべ
……相手をなじっているようで「愛してます」とメッセージ……さて、ここまで書いて(読ませて)みて、ふと思う。「こんなの、ゴミのような知識だな」と。知識や経験は客観性を担保する土台を作ってくれるが、ゴミのような知識もある。今の時代、知識を蓄えるのは無駄。ストックはネットの中にある。必要なのは効率よく検索し、使い分ける知恵だろう。知識もモノもどんどん断捨離したらいいのかも

ほぼリアル「就老(就活老人)日記」(その33)

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(肉体ロード―、半年目)
 現場の空には高い空にできる巻雲(絹雲、すじ雲)。警備の仕事に就いたのが11月下旬。冬が過ぎ、桜も過ぎた5月末はもう夏だ……この半年続けた警備業務は、「歩く立て看板商売」と自嘲するぐらい70%が「肉体ロード―」で、アタマを使うのは残り30%。そのうち半分は、メシ、排せつ、休憩場所を検知することに使う。近所にコンビニや公衆便所、ベンチのある公園などを見つけると、ひとまずホッとする。生存本能である……残る脳みその使い途は、現場の環境、仕事の流れ、指揮系統などを把握することぐらい……いずれにせよ、ライター・編集者のようなロード―とはまるで違う。カラダとアタマがまだどっか別々。黒く焼けた手とまだ細く柔らかい手の平がそのバラバラを象徴している……果たしてワシは進歩しているのか? 以前の状態(ビフォー)をゼロとして、現在(アフター)と比較計量した。カラダに関して睡眠、体重、血圧、全体の健康、また経験した見聞量、新しい知己の数、あるいは時間の自由度、経済状態(金回り)、さらに特技・技能が活かせるかなど12項目を作り、各々±5段階で判定した。色んな新しい見聞をしたことや経済状態などは大きくプラス、健康状態は規則正しくなったのでややプラス、これまでの特技・技能は活かせていないと思うからマイナス、てな具合で平均評価はプラス2.5。つまり以前の状態よりは良い面が多い……仕事を始めた時、周囲には驚く人が多かったが、自分では「少なくとも2年はやる!」と決めていた……半年つまり予定の4分の1は過ぎたことになる。

爺歌62 クィーンの歌詞を読んでみる

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queen

 クィーンのフレディを扱った「ドキュメンタリー映画」の『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)が人気である。友人たちの半数は見ているが、その評価は良否半々だ。ワシは見る気がしない……ラミ・マレックがやはり若すぎるし、クィーンの歌詞の深い面白みを引き出せるとは思えない。人を殺してしまったと母に訴える表題曲もそうだが、もっとも軽くてアメリカンカルチャーを皮肉った「バイシクル・レース」だってなかなかのもの。自分の好みは『we we will rock you』だ……歌詞の最後の部分はこんな意味(借用)「♪哀れな老人よ その目が訴えてるぜ いつの日か心に平穏を手に入れたいと 顔に泥をつけて なんたる恥辱 いつか元の場所へ戻るであろう♪ we will we will rock you♪」……どうして、日本ではこんな深みを孕んだ曲が生まれないのかな。きっと「物書き」連中にも責任がある。シンコーミュージックからは今年2月にクィーンの全歌詞集が出た(完売)。どこかで中古を手に入れて、じっくりと読んでみたい気がする。

爺飯77 ちゃんとした北イタリア料理を

北イタリア料理 麻布十番

 今夜は、老人と貧乏人の少ない町・麻布十番でイタ飯。ワシの印税をもらう代わりに関係者で食べようという企画。出版社のU社長、翻訳会社社長のSさん、その夫でテック・ライターのK君そしてワシの4人が行ったのは、北イタリアで修行してオーナーシェフになった須永さんの店「オステリア(大衆食堂) dieci(十の意味)」……あらかじめリクエストしていたのは、「ミラノ風カツレツ」と「チーズ・リゾット」。ここは「お犬様歓迎」を謳っており、犬を連れた客もちらほら(右下写真)……料理は、まず「生ハム、揚げパスタ、揚げコーンブレッド」、ついで「カルパチョのほうれん草/レバ―ペース添え」、パスタの代わりに「サフラン米のチーズリゾット(アルデンテ)」、メインが「ミラノカツ」。普通のミラノカツは牛/豚肉を薄く延ばしチーズを振ってあげるのだが、ここのは「京都・勝牛」みたいな肉厚牛カツ。実はこちらの方が伝統的なのだそうだ。肉は柔らかい。仕上げはドルチェとエスプレッソ。マナーとしてエスプレッソは最後で口直し……酒は、モレッティなどのビール、スパークリングワインそして白ボトル、赤ボトル3本。お腹が一杯になって、1人当たり1万円弱(世界各国の料理の中でコスパが良いのはイタリア料理、ついで中華料理だと思う)……たまには、ちゃんとした料理を、ちゃんとした店で、コスパも考えて愉しむことが必要だなと改めて思った。

過去最大?の「クリムト展」に行ってきた

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 都美術館で開催中の「クリムト展」に友人M君夫妻と出かけた。彼やフェルメールゴッホなどはいつもどこかでやっているが、”過去最大”と謳い、
ウィーンのベルヴェデーレ宮オーストラリア絵画館が企画しその所蔵品が出るというので期待した……構成はバイオグラフィカルになっており、その生い立ちから分離派以降の彼らしい作品への移行などを丁寧に解説。おかげで判ったこと3つ。1:家業が彫金師で彼ら兄弟も彫金を仕事にしていたこと。2:ウィーンの富裕階級がスポンサードして多くの装飾や肖像画の仕事を得ていたこと。3:決して美男子じゃないし結婚もしてないのに14人も子供を作るような女好きだったこと……展示の目玉は『ユディトⅠ』と『ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)』、べートーベンの第9をフィーチャーした壁画の復元。でも、女性の幼児期、女性期、老女期を1枚に表現したものも良かった。ただ、教科書などでよく知られる『接吻』『ダナエ』『生命の樹』などはない……観終えてあらためて思ったのは、クリムトは、芸術家・画家というより、工芸家・装飾家だったということ。その装飾のアイデアに当時欧州を席巻したジャポニズムの影響を受けたというのは、間違ってはいないが、日本人向けの解説だと思う。もっと色んな要素が入っているからだ……M夫妻との美術展行のオマケの愉しみは昼食。今日は広小路のトンカツ屋「武蔵野」でロースカツ定食(1000円也)。暑かったけど眼福&口福な半日だった。