h.Tsuchiya

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爺酒03 わが「酔態観察」

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 晩酌に、セブンイレブンの安っすい焼酎(900mlで523円)をロックでグイと呑んだ。ツマミは塩ッぱいブリッツェル。酒はアルコール臭でむせることもなく、喉がヒリつくこともない代わりに、妙な甘みと調味料っぽい味がする。口当たりにだまされてもうふた口をグビグビっとやった。グラスの半分も呑まないうちに、鼓動が速くなり、息が荒くなってきた。「いつもより少し酔いが速いかな?」なんて思いつつもう少し呑む。あれれ、視野の周囲が暗くなり、手指の先まで真っ赤になってきた。胸がバタつく。「いやいや、ワシ、そんなに弱くないし」と自分に言い聞かせ、PCの映画に気を向けるがさっぱり集中できない。……こうなると醒めるまでには1時間半要することは経験的に知っている。問題は、この酔っている時間帯だ。FBに、あとで悔やむようなことを書くかもしれない、小財布握って要りもしない雑貨を買いに出るかもしれない、夕べみたいにアレンジし過ぎのチリビーンズ作るかもしれない……愚行を繰り返してきた黒歴史がちらつく。だが、ちょっと愉しくもある。このまま流れに任せてみようかなヘヘヘ。事後報告はまた、今度。

爺歌22 江戸情緒を唄い継ぐのは誰?

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 YouTubeに、25年前に石川さゆり(現在60歳)が、「さのさ」「奴さん」「木遣りくずし」を3曲連続で唄う動画が載っている。斜めに結んだ帯留は彼女得意の着崩し。さらに35年前(25歳)の映像では「隅田川」「十三夜」を唄っている。こちらは凛々しい芸者姿。……演歌というより小唄風のこんな歌をレコーディングしたのは、本物の芸者だった。藤本二三吉、市丸、小唄勝太郎赤坂小梅、そして神楽坂浮子等々、さすがにリアルに芸はみていないが、現代風の流行歌も唄ったのは覚えている。冒頭の歌を覚えたのは江利チエミだ。ジャズが上手いイメージがあるが、その「さのさ」や「木遣りくずし」に感動した。ション便くさいガキが、なんでこんな歌に感動したのだろう? 歌の情景?日本人のDNA?ノスタルジー?……ところで今、こういう江戸情緒的な歌を唄い継ぐ歌手はいるんだろうか? カラオケにも入っていないかもしれない。たぶん、ワシらが最後の語り部なんだろうな。

爺飯40 車麩とナスの煮びたし

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 ジジババの作る料理は何でも茶色の煮物が多い。病弱だった実母に代わって祖母のメシで育ったワシは、かってはそれが嫌いだった。なのに齢と共に好きになってきた。味覚が先祖返りしているらしい。昼飯は友人からもらったタイ産グリーンカレーだっただけに、夕飯は口直ししたくなり、作ったのが、この茶色い煮物。今の季節、安くて美味いナスを、車麩や揚げと一緒に「煮びたし」にした。ピーマンと一緒に味噌で炒めるのも好きなのだが、油は最小限にしたかった。魚介の出汁と醤油だけの薄味。これなら明日、冷めてからでも美味い。調味料も節約(始末)しながら出盛りのものを無駄なく使う”貧乏くささ”も、個人的には気に入っている。

トリビュートされる資格とは

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 忌野清志郎の命日ももうすぐ終わる。彼にトリビュートを捧げるミュージシャンは今でも多い。『スローバラード』をカバーした例だけを挙げると、UA奥田民生、スーパーフライ、ミスチル桜井、そして相棒だったチャボこと仲井戸麗市金子マリ。できの良しあしはあるが、いずれも観客と一体になって唄いあげている。死後9年もたつのに、トリビュートが絶えないというのはもうキセキだろう。生前に陰徳を積むのは簡単じゃないんだぜ。……本当は、カラオケスナックに行って、この1曲だけ唄おうと思ったけど、雨風がダンダン激しくなったのでやめた。だって、この天気だと『雨上がりの夜空に』を唄ってしまいそうだから。ワシにとってのナンバーワン曲は、やっぱ『スローバラード』だから、部屋でYouTubeで聴きまくろう!

爺本11 へたな新聞より1冊のマンガ

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 ぶんか社の月刊漫画『本当にあった笑える話』は、アマゾンプライム会員に無料配信される。毎月読者投稿を元にした特集漫画と連載で編集・その記事がなかなかか凄い。死ぬかと思った体験談、タイの無法地帯、世界ゲイ旅行、介護ドキュメント、離島暮らし、動物園の解剖話……等々。キレイごとや意識高い系の話で埋まっているヘタな商業新聞より、はるかにディープ&リアルでためになる話がたくさんある。今の時代、誰もマスメディアの権威なんか信用しないから、ネット配信の、それも漫画で、ちょっと下品なくらいのメディアが回覧される。これは悪いことではない。今の時代、マスで広域で手間のかかったメディアとナロウでマイナーで荒削りのメディアの両方に目配りしておかないと世間の、そして時代の重心を見失う気がする。ちょっと読みにくい画像だけど拡大してみてね。「ボケても元気がうれしい」という介護の話もなかなか深いよ。

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爺本⒑ 「天皇Xデー」関連写真集あげる

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 1901年4月29日生まれの昭和天皇裕仁が、容体悪化させたのが1988年9月、全国で歌舞音曲の自粛や皇居への治癒祈願記帳が続いた。このまま「崩御」されるかもとの見通しで、マスコミの間ではその日を「Xデー」と呼び、ひそかに記念出版の準備が進んでいた。フライング気味に「Xデー」前に写真集を出した出版社も多数あった。ワシはY新聞社と一緒に準備をしており、89年1月のその日からすぐに作業に入った。そして豪華な写真集が完成。以来、ほぼ30年が経過。来年には平成天皇の退位&新天皇継承があるが、この写真集を含め手元に5冊もの関連写真集がある。ちゃんと調べたい人には良い資料だと思うが、それぞれ大きく重くて簡単にさばけない。神保町の古書店も「需要がない」と買取即拒否。誰か、この写真集、引き取ってくれないかな? 着払いで送らせてもらうけど……。

「セメント成分」の多い女

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 ひと月前、その女性と再会した。50代半ばで×イチ。英語ペラペラで有名観光地のホテルでコンシェルジェもしていたが、子どもらが自立したのを機に東京に戻ってきた。飯を喰いながらの話は、「一人暮らしの老後が心配。友達少ないし。あと30年、自分のやりたいことで生きたいけど、才能に自信がない」……なんて愚痴が中心だった。その後、どうしているかと昨日連絡をとったら、なんと!このひと月の間に、パートナーを見つけて入籍もしていた。……ウーン、やるもんだ。ふと思ったのは、「固まる成分=セメントが多い人」というイメージ。人生の土台を作りやすい人だったのだろう。それに引き換え、水気の無さ過ぎるワシは、固まる気配さえない。風塵になって土にかえるしかなさそうだ。やっぱり。女の方がたくましいぜ。