h.Tsuchiya

編集と広報のお手伝い & My NEWS

本を読むのも仕事の内

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 ライター稼業の労力は2割が書くこと、4割が取材、残り4割は読むことだと思う。河出署房久々の万ヒット『サピエンス全史』は、20ヵ月前に出たのだが、2017年ビジネス書1位になったせいか、まだ売れ続けている。この9月には続編といえる『ホモ・デウス』(=神人)の訳が出るので、これから両書通して読むほうが良いかもしれない。それはそうとして、こういう類の本を仕事で読む時は、主観的感想では済まされない。書評や関連本にも目を通して瀬踏みしながらになる。ジャレット・ダイヤモンドの本や「ビッグヒストリー」も読んでおくに越したことはない。それはそうとして、この本を読むなら、①語り口と諧謔で面白く書きすぎている、②個々の言説は既視感がある、➂次作と一緒に読むべき本、④著者はベジタリアン同性婚の意識高い系イスラエル人ということを念頭に置いた方が良いかもしれない。

畳とお茶で和みながらのアイデア出し

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 ITエンジニアが一堂に会し、長時間かけて協力してアイデアを生み出すのが「ハッカソンハッカー+マラソン)。そのメッカであるシリコンバレーの各社には日本の「お茶」自販機が置かれることが普通になっている。そのシェアは、伊藤園の「お~いお茶」が圧倒している。この市場を泥臭い”同情営業”で開拓したの同社の角野氏。彼は、ハッカソンに刺激されて、日本でも「茶ッカソン」なるミーティング・イベントを各所で仕掛けている。まず会場に敷き詰められるのは、抽出後の茶葉を織り込んだ畳。和気会いあいで和みながらやるのがハッカソンとは違う。色んな趣向があるらしいが、出会える人脈がすごいとの評判もある。自分は、その畳屋さんに取材して知り大いに興味を持っているのだが、まだ参加していない。詳しく知りたい人は、まずこのVを見たらどうだろう。(https://youtu.be/kfGHNLCBE1w

 

小説家入門…スヌーピーを反面教師に?

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 誰かの本(池澤夏樹?)で、「本当は小説家志望のスヌーピーが、いつも『暗い嵐の夜だった』という書き出しで書いて投稿してはボツになる」という話があった。本当にその書きかけ小説を集めて1冊の本にもなっている。でもこのフレーズは、19c英国の人気作家ブルワー・リットンの『ポール・クリフォード』からのパクリ。こちらは死刑や流刑に反対する社会派小説で、明治初期に『父子奇遇・白浪艶話』として翻訳もされている。リットンは『ポンペイ最後の日』という作品や「ペンは剣よりも強し」という名言もある人だが、いつしか「悪文」の代表になり、サンノゼ州立大学英語科が1983年来主催する悪文コンテストの冠にもなっている。このコンテストは世界的にも人気で、日本でも「ハテナハイク」ブログでパロディ投稿を掲載している。また面白いのは、UCLA統計学者が文豪ディケンズの文と比較させるオンライン覆面テストをやったら、半分しか当てられなかった。つまり巧拙の差はないというのだ。……でも、小説家になりたければ、この『暗い嵐の夜だった』という書き出しだけは避けた方が賢明かもしれない。

「縮む勇気」と論議の深掘り

 先月のNHK「クロ現」で、働き方改革を取り上げていたらしいが、掘り下げが甘かった。唯一良かったのは、ロイヤルホスト会長菊池唯夫氏の「縮む勇気を」という言葉。同社は去年一杯で24時間営業を止めたが売り上げはアップした。どう見ても日本は縮小しているのに、官民ともそれを受け入れる「勇気」がない。論議のレベルも低く、同じデータで同じ結論を出し、目先の弥縫策しか考えつかない。本当の危機感、というか10年先を読み、現実を受け容れるリアリティがないのに呆れる。一軒の家ならジジババだけになって、家産整理しながら後世に役立つ遺産を取捨選択する。その上でサッサと、「姥捨て山コミュニティ」?に身を引かねばならない。自治体も、「変わらねば」ではなく「変わりたい、変わるのが楽しい」という住民意識を醸成できなくては生き残れまい。……ややや、場違いなところで、似合わぬ高言をつびやいてしまったワィ。

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爺飯42 ポテトと豆の「紅白サラダ」

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 マッシュポテトは材料・味付・作り方の組合せがたくさんある。キュウリやハム、茹で卵を入れたり、クリームでトロトロにしたり、芋をほとんど潰さずゴロゴロ感を残し炒めた細切りベーコンかコンビ―フを入れるのも好き。マッシュポテトを「クックパッド」で検索すると5000種以上のレシピが出てくる。たぶん世界で一番食べられている料理(?主食)ではないだろうか? 今夜は「キタアカリ」と新玉ネギだけ。薄切りして少な目の水で煮ればすぐ潰せる。マヨネーズと塩コショウで味付け、粗熱取ってからパセリ粉をまぜて完成。酒のツマミなので、レタスを敷いた皿に、常備冷凍保存してある「チリビーンズもどき」(大豆と挽肉のトマト煮)と並べて”紅白(源平)合戦”気分。周囲のオレンジ色のトマトは、気まぐれに買ったカゴメの「カロチントマト」。ニンジンやカボチャ並みの栄養があるらしい。……ともかく、これと酒だけでお腹はイッパイになった。

「泣く女」に男の8割はオロオロする?

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 今日2日、ピカソの「泣く女」が10億円で落札された。国内会社の競売では史上最高額。女の涙は強い。マイナビの調べによると、「女性に泣かれて『困った』と思う男は79%」だという。涙は女の武器と言われるのも納得。でも、騙されてはいけない。プロ級の「泣く女」は数十秒間、瞬きしないことで自ずと角膜を保護する涙腺が働くことを計算に入れて演技する。子供の頃、TVでそんな「ウソ泣き」をたくさん見つけて周囲をしらけさせた(嫌なガキだなぁ)。今夜は、持病の調査癖を発揮して、女性歌手が本気で涙を出しながら歌う映像を集めてみた。これらの映像を見ればファンならずとも胸に迫るだろう(名前の下は放映年度)。ところで、「女を泣かせる男はサイテー」と言われるが、昨今は、「女に泣かされるガラス・ハートの男子」も増えているとか。こっちは全然、絵にならないんだよね~。

「やっつけ仕事」とビートルズ

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 このところ「大衆小説」の”底なし沼”にはまって数十冊読んでいるが、その話は後日。読んだうちの1冊がジェシー・ケラーマンの『駄作』(ハヤカワ文庫)。凄い題名だが、その粗筋も後日。原題『Potboiler』に注目。意味を知っている人はスラング通だね。ポットでお湯を沸かすのは日々の仕事、転じて「生活のためのやっつけ仕事(をする人)」の意味となり、読み捨て見捨てにされるような小説やマンガ、映画作品(作家)を指す。類語にはPulpfiction、Dimebook、三文小説、草双紙……等々。『Paperback wrighter』(ビートルズ)もそうだ。業界人なら誰でも気にする、言われたくない言葉だろう。そういえば、ビートルズがデビュー前から唄っていた『I Saw Her Standing There』は、EMIのプロデューサーだったジョージ・マーチンから「Potboiler」とけなされた。でもポールの詩の1フレーズをジョンがいじったことで劇的に良くなった(断言!)。実は、『Potboiler』と傑作(masterpiece)は、紙一重の差ではないかと思うことも多い。