h.Tsuchiya

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この花も「盛りを過ぎた」らしい 

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 「カランコエ」というのは、アフリカ南部原産の多年性多肉植物(ベンケイソウ科)である。上手に育てれば【1】のように咲き続ける。自分はこの鉢植えを、2013年1月に三軒茶屋の花屋で買った。佐渡での9年近い両親介護とその看取りを終えて、わずかな貯えを持って再度上京し、千歳船橋に「仮ぐらし」を始めた。……介護離職に介護離婚のダブルパンチ、加えて広告や編集関連の人脈はすっかり途切れ、何して食べて行けるか分からず、毎日一人で悩んでいた。……そんな時、花屋で見かけたこの花になぜか魅かれた。小さなオレンジの花をたくさんつけた姿が愛おしかった。それが【2】である。翌年、四谷三丁目に引っ越した際にも持ってきた。……だが、ほとんど手入れをしてあげず、2回ほど根っこの土を替え、茎を挿し木し、冬場は部屋へ取り込んだだけ。その結果、2016年12月には【3】のようになった。……さらに四谷6年目を迎えた今年4月の様子が【4】。【1】【2】に比べれば、まるで別の花としか見えない。……どうやら放置プレィ式「カランコエ栽培」はそろそろ期限が尽きたようだ。人も花も「盛り過ぎれば別のもの」と考えるべきなのだ。だが、歳を経ると、そのことを素直に受け入れられず「まだまだ……」と粘ってしまう。心機一転「出直し」たければ、この花への未練をきるしかないようだ。ちょっとカワイソ!

爺飯72 作り置きおかずの「使いまわし弁当」

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 もち麦や黒米を入れて炊いたごはんとミニトマト、有り合わせ生野菜かその一夜漬けを定番にして、後は作り置きしてあるおかずを、少しづつ使い回して弁当にすることが多い。ただのソーセージ炒めだったり、ハンバーグもどき、味卵、ゴボウとコンニャクのピリ辛煮、それにばらけた明太子とか、自分で作ったアサリと昆布の佃煮、肉団子……てな具合。果物少しや駄菓子のデザートが付くこともある。……明日は、やはり作り置きのチャーシューもどきを混ぜ込んだご飯と油揚げと青菜の煮物、ラッキョウになる見込み。鯖缶の味噌にも良いなと迷っている……日持ちを考え、その夜のツマミで消費する分を考え、味付けし直したりして「使いまわす」のは、そこそこに工夫が要るが、もう慣れた。……弁当持参は、作るために使う朝の10分前後が惜しい気もするし、何より荷物にもなる(お茶も炒れてるから)。だが、コンビニのおにぎりが続くと、野菜ものが欲しくなるから弁当ということになる。……でも、何も米の飯にこだわってはいないから、サンドイッチとかパスタの弁当も作ってみようと思う。……ただ問題は「食べる場所」。腰を下ろして、できたら眺めの良いとこで、と思うが、思うようにはいかない。イートインのあるコンビニに持込みしても構わないようだが、何か買わないと気が引ける。結構、「気イ使い」なんだなワシは。ま、組んだ足場の下で喰らうのも悪くはないけどね。

今さらながら、「葛飾柴又」デビュー

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 今まで一度も足を向ける機会のなかった「柴又」に友人と出かけた。柴又はすっかり「渥美清=寅さん=山田洋次」の町になっていて、少々辟易。「寅さん」シリーズはYouTubeで全部見ており、5回もマドンナ=リリー役をやった浅丘ルリ子との共演ものだけ贔屓している。……行きたかったのは、まず「帝釈天」題経寺の彫刻ギャラリー。10の壁面に、「火宅」だの「普賢」だの仏教説話が緻密な浮彫で彫られている。併せて拝観できる庭園が良かった。不思議だったのは、ご本尊の帝釈天板図像(伝・日蓮作)。普通の帝釈天は四天王を束ねるくらいだから威厳がある美男子なんだが、ここのは妙。どうしてこんなマンガっぽいキャラなのか説明がない。……次に、草団子を歩き食いしながら江戸川の堤へ。広々してうるさい規制もない河原、ここだけは葛飾区民がうらやましかった。……渥美清について付け加えると、この人はやっぱり舞台芸人。関敬六なんかとアドリブお色気コントやったり、『夢であいましょう」で司会の中嶋弘子をからかったりしているのが一番だと思う。TV版の『大番』や『泣いてたまるか』が「寅さん」芸に繋がったと思う。山田洋次は人生論めいたことを語るようになってからは彼の映画はどうも見る気がしない。

なんでこんなに元気なんだ!

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 今日は「首都圏佐渡新穂会」の総会。自分は「新穂山車保存会」会長代理で出席したが、会員の殆どが75歳以上のジジババだった。それが殆ど未だに老けていない、経済的な心配とは無縁な連中だった。かつて佐渡市は10市町村が合併して発足したのだが、旧市町村ごとに「首都圏佐渡○○会」を名乗って会合を開いている。これからひと月の間に、各集落の会合があるという。……そこからの帰途、ふと気まぐれを起こして、四谷三丁目角のダイニングバー・「高樹」の「昼カラ」をのぞいてみた。ここでもたくさんのジジババがいた。客の平均年齢はやはり75歳だという。……四谷の近隣住民で、かつて会社の会長・社長などを務めたという連中が集っている。うれしいのは「1000円で持込自由」ということ。ほぼ毎日開催しており、ほぼ毎日出勤している。これら常連たちは一巡すると同じ曲ばかりリクエストのループ。この辺がやはり寄る年並みなのだろう。……ワシは灰田勝彦の『野球小僧』だけ唄って帰ってきたが、連中は5時まで粘るという。つきあい切れない! それにしても、どうして75歳以上はこんなに元気なんだ……「お前らが早く死んでくれないと、後がつっかえているぞ」と憎まれ口を叩きたかったが止めた。まだ70にもならない自分たちの先輩なので少しだけ敬意を表した。ハァー、先輩たちはホントに手が係るし、気骨が折れる。

爺歌54 『春夏秋冬』をめぐる「詩心」

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 「春に3日の晴れなし」の言葉通り、日替わり天気。曇天の今日の現場で見上げると葉桜、花をつけた楓、なごりの八重椿が一望に。色んな要素てんこ盛りで、季節感を失いヨロメクが、確実に四季が巡っていることは足元の桜吹雪で判る……日本の自然遺産はこの「春夏秋冬」だ……てなことで取り上げたいのは泉谷(1948年生。写真、若いね!)の『春夏秋冬』(1972)。「季節のない街に生まれ~♪」の歌詞は、黒澤明の異色映画『どですかでん』原作でもある山本周五郎の小説から得たと思われる。泉谷には詩に感応する素質があった。しかし、ヒルクライムの『春夏秋冬』は「今年の春はどこ行こうか♪」で、まるで詩心がない。新潟出身のヒップホップ・デュオだから応援したかったのに。大麻で捕まるのも無理ない。……『春夏秋冬』という題名の歌で、この2曲と違うのを、石川さゆりビリー・バンバン福山雅治、スガ シカオ、森山良子、吉幾三、STEADY&CO.などが歌っているし、泉谷のをカバーしている歌手のも含めると、なんと30組以上もあるという。日本人の四季好きが解るね。……ワシは他人を「詩心」の有無で評価する癖があるようだ。だから鴎外の娘・森茉莉が離婚に際し「父という人間には詩があったが、夫にはない」と書いた気持ちがすごく分かる。

 

681 爺歌53 「花鎮め」祭と『忍冬』

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 昨日まで都内各地で「さくら祭」がありどこも大混雑。一転して今日午前中は冷たい雨が静かに降った。人々を愉しませた桜花をねぎらうかのように……それとも、先んじて露払いの役を負わされた木蓮沈丁花の、後塵を拝することになった花水木やツツジや藤の、妬みや怨みを聞き届けた花の神が桜に引導を渡すための雨だったかもしれない。奇しくも今日は「灌仏会」(花祭り)。水を好んだブッダの配慮かもしれない。……桜の花が散るのは疫病神が飛散する兆しと感じた中世の人は、この時期「花鎮め」祭を行い、その伝統は今も続く。京都今宮神社は「やすらひ祭」ということや、奈良大神神社は「忍冬(すいかずら)」を供えるといった話は、かなり昔に、京都の歴史の先生に教わった。……その『忍冬』だが、『わかって下さい』の因幡晃が同名の曲を1985年にヒットさせた。「忍ぶという字は難しい♪心に刃を乗せるのね 時々心が痛むのは♪刃が暴れるせいなのね~」という歌詞(作詞:ちあき哲也)に「おぉ~!」と感心したファンもいただろう。……でも、これは「明日という字は明るい日と書くのね♪…若いという字は苦しい字に似てるわ」(アン真理子)程度のモンだろう。……てなこと考えながら四谷四丁目の交差点まで来たら異様な人だかり。タレント岡田有希子が自殺した(1986年)場所で、命日供養に献花する元ファンたちだった。……これも一つの「花鎮め」なのかも。

ほぼリアル「就老(就活老人)日記」(その29)

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(爺心を知るのか? トビ職の若モン)
 大型マンション改修工事の現場は、花を吹き散らす強風が吹いていた。今日は足場解体なので、トビ職人が6人も上がっていた。警備しながら彼らの様子も観察。……そして昼休み。風で防護用メッシュシートがバタバタとめくれるが、彼らがそれをどう処置して休みに入るかを見ていた。ほとんどの職人は「我関せず」とバタつくシートを放置して降りてきた。だが、独りだけ、連中のリーダーとおぼしき若モンだけは違った。バタつくシートの縁を鉄骨柵の内側に織り込んでから降りてきた(写真で区別できるかな?)ワシは観察が細かくネチッコいのだ、オホン!……かねてから、一人警備のワシを気づかって、「休憩しましょう」とか「飯にします」などと声をかけてくれていた。昔ながらの裾広ニッカボッカでピアスに茶髪、仲間とふざけあっている姿は、今どきのガテン系職人そのものなのだが、どこか違う。親の教育が良いのかもしれない。身近に年寄りを見て育ったのかもしれない。……ジジババが年年歳歳老いて行くのを見ていれば、余計な説教はいらないと思う。そしてジジババの心を掴む振る舞いや言動ができるようになる。……普通、現場各職の中で最下位の警備は最上位のトビからは見下げられ、そこらの樹や壁のように観られることも多い。事実、ワシらとは給料が3倍近く違い、建設労務費の3割が彼らに費やされるという。でも、レアなトビ職の若モンが居ることがうれしかった。日本はゼンゼン、有望っすよ!