h.Tsuchiya

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一年の「回顧」もほどほどに

 あと2週間で今年も終わるので人並みに1年を振り返ってみようかな……3ヵ月の入院を「卒業」したのは去年の12月21日。そのまま3月まで療養兼ねながら生活再建のバタバタ(主に役所巡り)が続き、迷いながらも仕事についたのが4月下旬。実際には5月の連休明けから今の生活のペースができた。以来、とことん禁欲的な?暮らしを続けており洒落た外食や遠出もなし、酒もたばこも歌も友人もなし。YouTubeTikTok青空文庫の読書だけが気晴らしだった。
 病気して失ったものは、多大な金銭、嚥下能力、歯10本、体重8Kgそして社交めいた外向きのこと。逆に今年得たものは何だろう?ないなぁ……結局、回顧するほどのことは何もない1年だった。来年についての計画も希望もない……「昔に戻る」ことなんてありえないが、心の奥底で「いつか、何かが変わる」とふてふてぶてしく想っている自分がいるのも確かだ。執着というより一種のカタストロフィ願望かもしれない。
 回顧趣味の老人になって「昔はワシもヤンチャしたよ」てなセリフを言うようになったら男稼業もお仕舞だ。死ぬ間際まで生きざまが綴られるのだから妄言は慎みたい。
 明治の半ば、維新の元勲たちの「賞味期限切れ」ぶりを徳富蘇峰は「天保(1830~1843年)老人」と揶揄した(「新日本之青年」1887年)。すでにワシらもZ世代やミレニアル世代から「昭和老人」と敬遠されている。時代の趨勢に併せ、大道の真ん中は次の人に任せ、端っこを歩くか佇めば良い。そしてフッと消えるのが正解だろう。時節柄なれるものならサンタクロースも良いかな(アホくさ)
 やっぱ「1年の回顧」するガラじゃないと反省(笑)