h.Tsuchiya

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「うっとり系」の祭バカ

 17日は「神田祭」の最終イベント例大祭だ。日枝神社山王祭りと毎年交互に開催されるが、こちらは江戸情緒たっぷりなのがイイ。神輿を担ぐ連中が『お祭りマンボ』のおじさん・おばさんそのものだ。これを「ワッショイ系」祭バカと呼ぶなら、真逆が「うっとり系」の祭バカだろう。具体的には京都の「葵祭」に夢中になるヤカラであり、ワシもその一人。
 今年は2019年以来4年ぶりに全行事が挙行される。今日(15日)予定だった時代行列(路頭の儀)は天候事情で明日に順延。京都御所下鴨神社上賀茂神社の全長約8キロを、御所車、勅使らの衣冠まですべてに葵鬘(あおいかずら)で飾っている。源氏物語にも枕草子にも出てくる。位階の4等官「守(カミ)・介(スケ)・掾(ジョウ)・目(サカン)」も見えるし、「風流」もあって折口信夫などの学説も思い出す……ともかく細部にいたる歴史物語にまず「うっとり」するのである。
 もっと目に見える「うっとり」は、主人公のイツキノミヤ=斎王代だ。1956年の再興以来、市内名家の麗しき娘さんたちがその役を務めてきた。そして今年(65代目)は松井陽菜(はるな)さん(29)。父君は京都府医師会長。ロンドン大シティー
卒業論文は最優秀賞。慶応義塾大学院修了後、現在は東京の外資系投資会社に勤務。日本舞踊の名取……いや、よそう。キラキラ肩書は意味がない。昔風に言えば「才色兼備」なんだが、これは当節ジェンダー・ハラスメント用語になるんで使えない。
 でも、メディアが放っておくわけないから、それで確認されたし……祇園祭時代祭りもいいけどやっぱりこの「葵祭」に浸りに行きたいなぁ~