h.Tsuchiya

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赤紫蘇の梅干しに恋する

「梅干すや 庭にしたたる 紫蘇の汁」……子規のこの名句を、この夏土用の時期にこそ、皆さんと共有したくて投稿することにした。
 この句から、自分は佐渡での子供時代、祖母が暑い盛りに庭先で梅干しをザルに広げている情景が浮かぶ。それはすごくショッパかった。昨今は南高梅やはちみつ漬けやおかか味、昆布巻きなど色々出回っているが、この祖母の梅干しが無性に食べたくなる。(写真は京都の骨董屋「幾一里のブログ」さん)
 なるべく無添加の赤紫蘇梅干しを選んで、ひやむぎに添えてみたりしているが、他にも熱中症予防必需品の「塩飴」でなく、セブンの「カリカリ梅」を現場に持参してかじっているし、赤紫蘇汁の代わりに「ゆかり」をティーバッグに入れて筍の水煮にいれてみたりしている。去年は「シバ漬け」も作ったがノドの調子でちょっと食べられないのが残念……
 ついでに「梅干し」がらみの句を調べてみた。自分もこういうものが好きになるとは((笑)。いちいち説明はしないから、その滋味を「しゃぶって」みて……(参考:増殖する俳句歳時記」)。
「塩漬けの 小梅噛みつつ 冷酒かな」(徳川無声)
「梅干しの 真紅を芯に 握り飯」(中島秀子)
「梅漬けて 母より淡き 塩加減」(美濃部治子)
「梅ていねいに干し 晩年と思ひけり」(関 芳子)