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爺歌54 『春夏秋冬』をめぐる「詩心」

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 「春に3日の晴れなし」の言葉通り、日替わり天気。曇天の今日の現場で見上げると葉桜、花をつけた楓、なごりの八重椿が一望に。色んな要素てんこ盛りで、季節感を失いヨロメクが、確実に四季が巡っていることは足元の桜吹雪で判る……日本の自然遺産はこの「春夏秋冬」だ……てなことで取り上げたいのは泉谷(1948年生。写真、若いね!)の『春夏秋冬』(1972)。「季節のない街に生まれ~♪」の歌詞は、黒澤明の異色映画『どですかでん』原作でもある山本周五郎の小説から得たと思われる。泉谷には詩に感応する素質があった。しかし、ヒルクライムの『春夏秋冬』は「今年の春はどこ行こうか♪」で、まるで詩心がない。新潟出身のヒップホップ・デュオだから応援したかったのに。大麻で捕まるのも無理ない。……『春夏秋冬』という題名の歌で、この2曲と違うのを、石川さゆりビリー・バンバン福山雅治、スガ シカオ、森山良子、吉幾三、STEADY&CO.などが歌っているし、泉谷のをカバーしている歌手のも含めると、なんと30組以上もあるという。日本人の四季好きが解るね。……ワシは他人を「詩心」の有無で評価する癖があるようだ。だから鴎外の娘・森茉莉が離婚に際し「父という人間には詩があったが、夫にはない」と書いた気持ちがすごく分かる。