h.Tsuchiya

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あの人と食べたかった「ビャンビャン麺」

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 中華ファミレスの『バーミヤン』が期間限定で「ビャンビャン麺」を出しているというので行ってみた。中国陝西省では刀削麺とこれが名物。同店での値段(税込み769円)は、冷中華より安い……出てきたのはきしめんより太い幅広麺に野菜と甘辛豚肉、味玉などを載せたもので「混ぜソバ」の類。天地返ししても油の味しかしない。ひと皿の唐辛子が付くがこれをほぼ全量入れてやっと、陝西・甘粛あたりの味に近づく。彼らは、ピーナッツ油やネギ油とたっぷりの麻辣あってこそ麺が食えると言う。醤油とダシにこだわりすぎる日本人の麺食文化とは別物。これはこれで旨い……それにしてもメニューにドンと出てる「ビャンビャン麺」の漢字のオドロオドロ感がすごい。「ビャン」の画数57、中国一難しい漢字。なぜ、この名前でこの字なのかについては諸説ありすぎで、ワシの手には余る……中国の文字・文献について詳しかった高島俊男さんに教えて欲しかった。だが、一昨日5日に死去された(84歳)。マスコミや学会の権威もこの人の筆にかかると鼻くそ扱い。すべての文が痛快かつ勉強になるインテリジェントなユーモアに満ちていた。入院中の無聊の慰めに持参したのも彼の2冊だけだった。何度読んでも「いいなぁ」と思った。もっと生きて欲しかった……