h.Tsuchiya

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佐渡で「介護」を始めた日

 2004年10月23日、新潟県の中部(=中越
北魚沼郡旧川口村でM6,8の地震が発生した。県内JR各線が集中する地域のため、上越新幹線が脱線した。その2日後佐渡の親戚から連絡が入った。実家に住む両親が「大変だ」という。佐渡地震の被害は軽微だったはずなのに……。

 状況不明なまま、代替交通手段となった日航便を使って新潟~船~佐渡~実家へと帰ったが、両親は病院。何でも二人で夕方一緒に風呂に入ったのだが、父は腰砕け、母は難病で不自由。浴槽から出られぬまま、冷えた風呂場で一夜を過ごし、翌日昼に訪問介護の人が来て脱水状態の二人を発見し緊急搬送したという。

 途中を省くと2005年春から自分一人が佐渡に移り、ヘルパーさんなどの力を借りながら二人の介護を始めた。当然ながら東京での編集プロダクションの仕事と離れた。佐渡は10市町村の合併直後で落ち付かなかったが、いつ終わるか先の見えない暮らしへの対策として「ボッテガ」なるプロデュース工房を立ち上げ、収益も出る地域活性化的事業を始めてみた。親の通院・治療・セカンドオピニオン受診なども並行した。

 父を2007年に送り、母を特養に入れたところで一旦帰京したのが2012年(母は2013年死去)。だが、8年のブランクは介護離職&介護離婚者には大きかった……振り返れば50歳代後半から60代半ばのこの時期をどう乗り越えたのか、今や不思議?
 お若い皆さんも、備え始めても良いかも……