h.Tsuchiya

My NEWS

建設現場に咲いた「朝顔」?

f:id:RIPEkun:20200529192017p:plain

 今年の入谷朝顔市はコロナで早々に中止決定(通信販売のみ)。毎年7月なんだからもうちょっと様子を見て方法を一考すれば開催できたかもしれないが……ま、止むをえませんね……代わりに、というわけじゃないけど、わが工事現場で早めの「朝顔」が開花しました。といってもこれは業界用語。落下物防止のネットないし板を通路上などに設置するもの。斜めに開いた格好が、どことなく「朝顔」。足場屋の用語はブレス、ラッセル、クランプ、アンチなど分かりにくいのが多いけど「朝顔」はなかなかイキ……ついでに朝顔二題噺をしましょう。まず、加賀のお千代さんの有名な俳句「朝顔に~」だけど、正しくは「朝顔や~」。だから切手にする際もこちらを採用したんだって……もうひとつは、やはり花ではない「朝顔」で、男性用の小便器を指す。漏らさぬように、この格好になるのは道理。その便器も明治の中頃には藍染付が全国に流行。北前船で景気の良かった佐渡島でも、金持ち旧家で何度か見かけた。こういうの復活してもいい気がするんだけど……。

「麦秋」と小津映画のお茶漬け

f:id:RIPEkun:20200528202016p:plain

小津のお茶漬け

 今週土曜日(30日)から旧暦七十二侯の「麦秋至」に入る。前年秋に蒔いた麦の収穫時期だから梅雨入り前のこの時期が「麦秋(ばくしゅう)」。初冬の「小春日和」みたいなもんで言葉に迷わされるけど、ステキな季語……小津の映画『麦秋』(1951)は、原節子の紀子三部作(他2つは『晩春』と『東京物語』)の中でも、一番好きかも。その中で凄く印象的なシーンは、原節子が台所で独りでお茶漬けを食べるシーン。他人がすすめる縁談を断って、妻を亡くした兄の親友のところへ嫁ぐことになるまでの、彼女の静かな決意を象徴している感じ……小津がお茶漬け好きなのか脚本の相棒・野田高梧が好きなのか知らないが、翌年にはその名も『お茶漬けの味』を撮っている。上流階級出身の妻(木暮)と庶民の夫(佐分利)の間がぎくしゃくしていたのだが、最後は妻が糠漬けのキュウリをオカズにしてお茶漬けを用意し、二人で食べる。それが夫婦の睦まじさを再構築するきっかけになる……この映画もおすすめ。う~ん、影響されやすい私めは、佃煮と一夜漬けの瓜かなんかでお茶漬けを食べたくなったのであります。

季節はちゃんと巡って「ソラマメ飯」

f:id:RIPEkun:20200516200148p:plain

ソラマメごはん

 今年も大家さんから、千葉の畑で育てたというソラマメを大量にいただいた。「保存きかないから早めに食べてね。茹でるなら2分くらい」とのアドバイスも……ではでは、と早速全体の約3分の1(1kg程度?50粒くらい)を塩味の茹で豆に。う~ん、陽春というか初夏っぽいというか、旬の味と香りがブわ~っ……ひと晩明けた今日は、残り2kg分のサヤ向きと切込み(これをやると萎んでシワシワになることもなく、塩味も入りやすい)をし、その間に米2合を炊く。昆布に粉末出汁と塩入りだからこれだけでも十分旨い。「ソラマメご飯」は生豆から炊くと豆が茶色くなるから、別に茹でておいて、炊きあがったら混ぜ込む……塩コンブと「ゆかり」を少しちらしてパクつく。旨いに決まってますよ……残りごはんと豆は、すぐにパックして冷凍。冷めてからだとやはり豆の色が落ちる……さて、何を「お返し」にしようかと迷うのも愉しい。大家さんはビール好きだから「コロナビール」にしようかな。「敵を呑んでかかろうぜ!」と……

「巣ごもりメシ」セロリ特集

f:id:RIPEkun:20200505141947p:plain

セロリもの

 100均ローソンで見つけた米国産セロリ。なじみのもの(イラスト)より緑色が濃くて株ごとドカと入って215円。前に農薬問題があったけど、商社の改善策を信じて購入。これを冷凍用、冷蔵用、漬物用に3分割……(中上)最初に作ったのはセロリとニンニクをたっぷり入れたケチャップソース。タバスコ効かせてベーコン入りパスタの「アラビアータ」に……(中下)残り物のビア・ソーセージとセロリをオイスターソースで味付けしたチャーハン。一夜漬けもイイ感じ(塩は控えめ)……(右上)今日の昼に作ったのは「ケンミンの焼きビーフン」。安くて簡単でおいしいから大好き。残り物野菜とセロリをたっぷり加えて蒸し焼き。お好み焼きなんかで使う干し赤エビも彩りに……てな具合で、巣ごもりメシのテーマ食材「セロリ」大作戦を展開。あっという間に半分くらい使った感じ。テーマ食材決めておくと献立に迷わないしムダな買い物をしない。飽きぬようにするアイデアを考えるのが愉しい……(右下)オヤツは、細切れにしてシロップ(砂糖汁)で保存したおいたレモンのソーダ割り。

テイクアウト商売に想うこと

f:id:RIPEkun:20200504144802j:plain

 食べ物やさんなどが「テイクアウト」に活路を見出そうとし、またそれを利用することで応援しようという取り組みは良いことだと思う……でも、せっかくの機会だから、「自分ちのを買って」ばかりでなく、よそのものと比較検討する機会にしたらどうだろう? 価格、品質、容器、配達方法など、どこかしら学べることはあるはず。同業者なら「物々交換」してもらい、たがいの感想などを交換すれば良いだろう……佐渡で「トキの里山弁当」をやっている時も、使ってみたい食材のお店などと似たようなことをやって、得るものが大きかった……この考え方なら、自分の商品の価値を客観的に見られる。さらに進めたら「コラボ商品」も生まれるかもしれないたとえば地鶏自慢の村と柚子とかハーブなどが特産の村が結べば新しい「何か」が生まれる……自分が「地産地消」が好きでないのも、「自己中」が、拡がりの芽を摘むと思うからだ。「自分のを買って」「自分の村に来て」というのなら、自分も買ったり出向いたりしなくてはフェアではない。世間は広いのに……冷凍・加工・素材・流通など異業種の人が助けてくれることもある……そのコーディネイト、情報ハブとして「地域商社」を提唱し続けてきたが、難しい仕組みは後回し。まずは、テイクアウト弁当の「物々交換」から始めてみるのはどうだろう?

例年どおりのGW時間で

f:id:RIPEkun:20200503125734p:plain

 コロナ隔離施設の建設現場が急ピッチで終り、自分も昨日から世間なみにGW連休に入った。溜まっていた疲れが出たのか昨日はグダグダ寝てばかり……でも、回復した今日は、朝から敷いていたカーペットをはずして掃除。ヒーターをしまい、衣類の冬物と夏物を全部入れ替え、てな具合に働いた。これらは、毎年のGWにやっていたこと、気分は『Mr.サマータイム』(サーカス)であります……働けばトーゼン腹が減る。去年のGW中の日記をみたら、やたら豆腐を喰っている。こういうことも例年通りにやってみよう! そこで練り物の「ごぼ天」(揚げ練り物を「天ぷら」と呼ぶのは九州風?)と煮てとろみ汁に。セロリ葉とクコの実を散らしたが、この陽気。「これ冷やしたら旨いかも」とそのまま冷蔵庫に。夕飯用だ……ところでセロリのカリウムは「神経や筋肉の機能を正常に保ち、細胞内外のミネラルバランスを整える作用がある」そうだ。幸い、安くたっぷり買えたから、決めた。連休中の自炊のテーマ素材は「セロリ」に。追ってご報告しまっせ(笑)

 

おやつはコレ。細切れにして砂糖汁に漬けて保存してあったレモンのソーダ割り、それとヤマザキのクリームサンド。そういえば「ラムネ」ってレモネードが日本風になまったもの。いつしか別物になったけど。面白いね。

f:id:RIPEkun:20200503132252p:plain

 

好好!”村民”総出動的散歩(サンプ―)

f:id:RIPEkun:20200429200513p:plain

 休日出勤。立哨しながら河原の土手を散歩する人々を観察した。5分間に、特定の区間(矢印)を通過する人々の数を数えた。昼下がりの2時と同45分の2回で、各65人と62人だった。平均60人として1時間720人。朝8時から夕方6時まで10時間人出があるとすると7200人。でもほぼ全員往復しているようだから正味は3600人。この町の人口の約半分であり、わが佐渡島の村民(旧新穂村)全員に相当する。”村民”総出の散歩だ……こういう遊びを「考現学」というが、始祖は今(こん)和次郎だと本に書いたが、その今が「自分以前に坪井正五郎博士がいる」と言っている。この坪井博士、めちゃくちゃ面白そうなんだが、その話題はまた、今度ね……本題は「”村民”総出の散歩」である。別に「3密」でもないこの光景を、自分はとても微笑ましく気持ちよく観ているが、心配なのが”コロナ・ポリス”だ。「外出を自粛してない連中がいる!」とその筋にチクる連中。戦時中に「灯火管制だ、バケツリレーだ、配給だ」と大義を盾に荒ぶっていたのもこういう連中じゃないかと思う……だが、他人ごとじゃない。我ら小人は誰でもウザいヤツ(annoying)にいらだち、腹を立てるが、実は自分だって「ポリス的なウザさ」を発揮するかもしれない……人は不寛容な生き物であることは映画『イントレランス』(1916年)が描いている通り。「寛容」という徳目は意識して身につけるほかない。論語的な「大人(ダーレン)」になれるかどうか……この陽春は、自分への問い返しが続く季節なのかも